夜が涼しくなってきて、いよいよ秋の気配を感じてる?今年はスエードが充実していて気になるし、初上陸のブランドやメンズアイテムも上手に取り入れたい。小物からじわじわと、衣替えしていこう。
秋気分をブーストする小物6選
バッグ、ベルト、シューズetc.

多様なベルト使いがこの秋旬。イタリアでハンドメイドされる〈デアンシェ/Déhanche〉はどう?家族経営の工房から仕入れたベジタブルタンレザーを用いたオーセンティックなベルトに、リサイクル可能で丈夫なザマック合金製のバックルをモダンにあしらう。たとえばコントラストをつけたアイボリーステッチのあしらいやD型の尾錠、装飾的でもある5つのリングなど、盛りだくさん。

NYより〈アドヴェン/ADVENE〉が初お目見え。深いモスグリーンに惹かれる!横から見ると三角形のころっとしたミニバッグだが、実は頼れる収納力を持つ。ハンドルの長さは調節可能で、マグネットフラップを開けると立体的なバケットバッグに。さらにイタリア製のウォータープルーフスエードを使用。モダンでミニマルなのに、柔軟性がある。機能美とはまさにこのこと。

伝統的な靴に着想を得たものづくりを行うロンドン発〈ル モンド ベリル/Le Monde Beryl〉。ヴェネチアの運河でゴンドラを操るゴンドラリエーレが履いている“ヴェネツィアンスリッパ”とメリージェーンの一体型。アーモンドトゥの甲が浅すぎず深すぎないVラインに気品が漂っている。くたっと柔らかな表情にときめき。

ミラノより上陸した気鋭ニットブランド〈パラス/PLĀS〉が気になる!ボタンを用いてアイテムを自由に連結させたり、異素材ニットをレイヤードしたり、新感覚な提案が得意。秋の始まり、ニットストラップを首に一巻きしてチョーカー感覚でつけるのはいかが? 整列するようにあしらわれたボタンは、イタリアを中心にヨーロッパで調達したヴィンテージのパーツ。大小異なる連なりの愛らしさにほっこり。ぐるぐると足首や手首に巻いてもいいね。

“金のエノキ”を手に入れる口実は秋の到来?日々の生活で目にする何気ないアイテムをデザインに落とし込み、穴の空いたニットやタンスの肥やしに息を吹き込む〈アクセップ/AXEP〉。タグをつけるための“エノキ”を真鍮に18KGコーティングで再現し、ニットやシャツを飾るアクセサリーに昇華するって、パリ仕込みのエスプリが効いているね。

過去のプロダクトを考古学的視点で現代に甦らせる〈ティー・ティー/T.T〉のバッグが優秀。ブランドの創業者であり、無類のヴィンテージコレクターだった髙橋大雅の蒐集物の一つ“1930年代にカリフォルニアで新聞配達の子どもたちが使用していたバッグ”をベースに〈サガン・ヴィエンナ〉と共創。肩への負担を軽減する幅広のストラップと広いマチは当時のデザインを踏襲しつつ、身体にフィットするようストラップの長さが調節された。ホースレザー製の無骨さと実用性が共存した頼もしい相棒だ。
Photo_Local Artist Text&Edit_Minori Kitamura