毎日のご飯、どんな器で食べていますか?センスのいい料理好きな方たちに、お気に入りの器を使った食卓のワンシーンをSNAPしてもらいました。オリジナルの家具や生活道具を制作する木工スタジオ〈HOKUTO59〉を夫婦で営む、セキネサチコさんの食卓とは?
料理好きなあの人の器SNAP。〈HOKUTO59〉主宰・セキネサチコさんの食卓

セキネサチコ/HOKUTO59主宰
@sachiko_hokuto59
自作の漆器
日常的に使えるお皿を求めて製作した白漆のリム皿に、自分の畑で採れた野菜のグリルと、手作り挑戦中のカンパーニュをのせて。お皿の木地作りは主人にお願いし、漆は私が塗りました。見た目に反した軽さと、漆という天然塗料による乾きの早さが気に入っています。お手入れは「中川政七商店」さんの手紡ぎ綿食器洗いで優しく撫で、水で流せば完了です。
朝はパンケーキやスコーン、サラダを盛ったり、昼はご飯と作り置きのおかず、ぬか漬けを添えてワンプレートにしたり。夜は焼いたお肉やお魚、だし巻き卵を1本盛り付けたりと、和洋問わず、毎食活躍しています。来客時には、パスタを小ぶりに盛りつけパンを添えるだけで素敵に見えるので、本当に重宝している器です。
森谷和輝さんのガラス皿
ガラス作家・森谷和輝さんとの出会いは、静岡の護国神社にて年2回開催される「ARTS&CRAFT 静岡手創り市」でした。森谷さんの器を見た瞬間、蛍光管リサイクルガラスの独特の風合いに惹かれました。表面に施されたリネン生地の模様に木漏れ日が反射すると、器全体が柔らかな光で包まれているようで、時間を忘れてじっと見惚れてしまいました。
自家製ヨーグルトと桑の実を盛り付けたこのお皿は、厚みがあり、手にした時の重みもまた愛おしく感じるポイントです。暑い夏場のキッチンで、手にしているのはだいたいこの器です。キンキンに冷やした茄子の煮浸しやとうもろこしのポタージュ、冷やしおでんなど、いつもの特別でないメニューもこの器に盛りつけるだけで、涼しさとともに上品さもプラスしてくれるのです。
〈Normann Copenhagen〉のクレニットボウル
北欧家具ブランド〈Normann Copenhagen(ノーマンコペンハーゲン)〉のクレニットボウルは、スチール素材に内側だけ琺瑯加工をしています。無駄を省いた純粋な美しさは、いつものキッチンも食卓も、そこにあるだけでアートにしてしまう。私にとって魔法のボウルです。落ち着いたブラックの外側とは相反する、鮮やかで独特な色味が目を引く内側。そこにカラフルな野菜を加えれば、まるで思い切りファッションを楽しんでいるような高揚した気分にさせてくれるのです。
さらに十分な深さと鋭角な立ち上がりのおかげで、サラダをこんもりと美味しそうに魅せてくれます。写真は最近お気に入りの、春菊と林檎のサラダです。以前は春菊というと鍋のお供にしか使いませんでしたが、クセが強すぎない若い葉を使うと生でもとっても美味しいんです。ドレッシングは、メープルシロップ、バルサミコ酢、塩、胡椒、オリーブオイルを合わせたもの。これからの時期はグリルしたズッキーニやナス、にんにくを合わせて、さらに彩り豊かに盛り付けたいです。
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セキネサチコ
夫と木工スタジオ〈HOKUTO59〉を営む。料理好きが高じて漆塗りを始め、盛り付ける食材は自ら畑で育てた野菜や山で収穫した自然の恵みが主。自分の心が豊かになる、食との暮らし方を探求中。
instagram: @sachiko_hokuto59
HOKUTO59 http://hokuto59.com/ instagram:@hokutosekine