麻生さんのお弁当は、茶色多めで、一見ちょっと地味。でも、口にするととんでもなく美味しくて、じんわり沁みた。「こういうのが食べたかったんだ」撮影現場にいたスタッフ全員が口を揃えた。今月の”枯れ”ごはんは滋養って言葉がぴったり。
麻生要一郎 ときめきの枯れ飯レシピvol.3 イカと里芋の煮物、小松菜と油揚げの煮浸しetc…
イカと里芋の煮物
小松菜と油揚げの煮浸し
だし(山形の郷土料理)
今月も、麻生さんから献立が届いた。
丸い食材がある食卓、いいなあ。
食欲のない日でも、さらりと。
イカをさばくのは案外簡単。足をもってやさしく引っ張る。でも、苦手な人はお店で下処理を頼んでもいいかも。水(ひたひたになるくらい)、醤油2、酒1、みりん1、砂糖0.8の割合で鍋に煮立てたら、皮をむいた里芋とイカを加えて煮るだけ。落とし蓋をして、「もういいかな」ってところで竹串で里芋を刺してみる。里芋って見かけによらず早く煮える。里芋の代わりに、大根なんかでもいい。
さあ、いただきましょう。
イカと里芋みたいな、ごろごろ丸い食材が登場する食卓はきっと円満だ。油揚げと青菜の組み合わせは和食のクラシックだし、「だし」は冷酒のアテにしたり、冷奴にのせたり、そうめんに添えたり、何通りでも。
■ワインのこと
ジョージア(グルジア)生まれのPHEASANT’S TEARS
ヴァニラのようなふくよかさと、薬草のような複雑なキレの両方。
■器のこと
イカと里芋の煮物/岩崎龍二さん
小松菜と油揚げの煮浸し/つくば市の暮らし系のお店で展示をされていた作家さんの作品(お名前失念、ごめんなさい)
だし/すり鉢は小石原ポタリーにて。素麺を入れたガラスの器は水道橋「千鳥」で購入した安土草多さん。
ワイングラス/ガラス作家の有永浩太さん
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麻生要一郎
Photo&Text: GINZA