西洋と京の文化が混じり合うふたつの名建築でGINZA12月号「THE KYOTO GUIDE」の撮影に臨んでくれた、モデルであり俳優の小松菜奈さん。世界を魅了する才能が見つめる、現在地とは。
小松菜奈にインタビュー
世界を魅了する才能が見つめる、現在地とは

コモ湖とコレクションが生み出すハーモニー
──今回の京都での撮影は朝一番からの弾丸旅となりましたが、いかがでしたか?
「個人的にも京都ロケをとても楽しみにしていたんです。気心の知れたチームだったので和気藹々と、そして時に真剣に、いい時間を過ごせました。撮影終わりに、鴨川べりに座ってぼーっとしたのもいい思い出です」
──京都には、仕事やプライベートでよく行かれるのでしょうか。
「数年前に映画の撮影で1カ月ほど滞在して以来は、なかなか訪れる機会がなかったんです。でも最近になって、仕事で訪れることが続いて。やはり京の風情と料理に惹かれますね。年齢を重ねるごとに、この街の魅力をより感じるようになりました。次は、ゆっくりいろいろと開拓してみたいです」
──立ち寄りたくなる場所や、お気に入りのスポットはどこかありますか?
「器屋さんです。東京にはないニュアンスのお店がたくさんあって、ついつい長居してしまいます。自分が持っている器との相性や、あえて新しいものを取り入れてみようかなとか、考え始めるとキリがない(笑)。でも、そうした時間がすごく豊かで、好きです」
──〈シャネル〉の2025/26年 クルーズ コレクションショーでは、実際にコモ湖を訪れたそうですね。どんな印象を持たれましたか?
「現地の景色や建物の配色、自然がもたらす色彩がコレクションにも反映されていて、非常に美しくもありフレッシュでした。ノンシャランな一面やドレッシーな煌びやかさ、そこにシネマ的な要素など、さまざまなエッセンスが織り交わっていて。自由で洗練されたコモ湖に漂う、夢のように優雅な空気感と最新コレクションが生み出すハーモニーに心を奪われました」
──本号付録のミニブックの写真もさまざまな表情、風景が詰まっていて素敵でした。本誌でもおなじみのメイクアップアーティスト、UDAさんが舞台裏で撮影されたそうですね。
「初めての試みだったので、最初はどんなふうに写ったらいいのか戸惑いました。長く一緒に仕事をしてきた人といるときの、リラックスした姿や表情が少し照れくさくもあって(笑)」
──UDAさんとの出会いは、やはり撮影の現場だったのでしょうか。
「20代前半のころ、映画『ディストラクション・ベイビーズ』(16)のプロモーションで、虹郎(村上虹郎)と二人で雑誌撮影をしたのが最初でした。今でもとても印象に残っている撮影です。そこからUDAさんは、私にとって無くてはならない存在です。人柄はもちろん、探究心や柔軟性、そして何より『やっぱりすごいな』と思うメイクの技術力。ざっくばらんにいろんなことを共有できるんです。〈シャネル〉のショーなどで一緒のときも毎回メイクの相談をしますが、『こんな感じをイメージしています』と伝えると、必ずその想像を超えるものにしてくれる。絶大な信頼を置く、大切な方です」

衣装_ベルト付きチュニック ¥796,400、ネックレス 上から ¥149,600/¥331,100/¥312,400、左手中指のリング ¥96,800*以上参考価格(以上シャネル)
Model_Nana Komatsu Photo_Kodai Ikemitsu (BE NATURAL) Styling_Tomoko Iijima Hair_Tsubasa Dicky Make-up_Kie Kiyohara Text&Edit_Aiko Ishii Cooperation_The Hotel Seiryu Kyoto Kiyomizu


