2016年のお笑い界を代表するニューカマーといえば男女コンビのメイプル超合金。その男性のほう、全身赤い服に金髪のカズレーザーさんは学生時代からこの風采だったそうで。
「そうなんです。赤い服は、もともとヒーローになりたくて着るようになりました。カッコいいキャラクターって、コブラにしても、シャアにしても、戦隊ヒーローにしてもみんな赤いじゃないですか。僕、現実と空想の区別がつかないんです(笑)」
芸人になる前から同じ格好なんて筋が通ってますね。
「いやいや、続けていることに、これといった理由なんてないですよ。ポリシーがあるとか言われますけど、何も考えてないだけ。子どもの頃を振り返ってみても、今と変わらなくて。たぶん途中で成長するのをやめたんだと思うんです。世間に言いたいことがあるとか、あいつを見返したいとか、そういうものがなんにもない。15歳くらいから働きたくないってずっと考えていて、消去法でお笑い芸人になったんです」
それにしても今年はテレビでよく拝見します。この引っ張りだこぶりをご自身ではどう捉えていますか?
「世間が疲れてるんでしょうね(笑)。僕みたいなもんに注目するなんて。たまたま時代の隙間みたいなものにハマっただけだと思います」
バラエティ番組ではよく笑っている姿が印象的です。
「みんな面白いんで、なんでも笑っちゃうんですよ。お笑い芸人って、本質的には〝ゲラ〟。ほかの人がなんとも思わないところに面白さを見つけるのが仕事なので。ほかの芸人さんは笑わないようにしているだけで、みんな面白いと思ってるはずですよ」
好奇心旺盛な読書家でもあり、同志社大学卒業のインテリ芸人としてもクイズ番組などで一目を置かれているカズレーザーさん。最後に、いま興味をもっていることを教えてください!
「YouTubeにASMR(Autonomous Sensory Meridian Response)っていうジャンルの動画がいっぱいあるのをご存じですか? 音フェチ動画みたいな。すごく気持ちのいい音が流れるんです。床屋さんのシャキシャキシャキ……とか、ポテトチップスの袋をクシャクシャッてやる音とか。寝る前に聴くとめっちゃ気持ちいいんですよね。もともとブラシを触る音が好きで、検索したらそういうジャンルがあったっていう(笑)。これから流行るかもしれないですよ」