今じわじわと人気を集めている古い器たち。一つ一つ違う表情の古い器は付き合えば付き合うほど愛着が増していきます。今回は古道具屋さんや骨董市で買い集めてきた我が家の器に加えて、年代物の漆器を扱う「Oubai」の工藤さゆりさんにもご協力いいただいて、日常使いできる古い器の魅力を紹介します。
古道具屋さんで見つけた絵皿にお椀、食卓を豊かに彩る年代物の器たち
器の世界では江戸時代以前のものを「骨董」と呼ぶことが多いようですが、今回紹介するのはそれよりもう少し新しい明治・大正・昭和初期頃のものが中心です。骨董に比べて値段も手頃とあってトライしやすいはず。
食卓に映える古い器
デザートを引き立てる漆黒の器
お次はデザート。ここからは古い漆器を専門に扱う工藤さゆりさんのブランド「Oubai」のコレクションから年代物の漆器をご紹介。まさに“漆黒”の漆器は、フルーツの瑞々しさやスイーツの繊細さを引き立てるとあって相性抜群です。
漆器の扱い方
他の器と違って取り扱いが気になる漆器。「Oubai」の工藤さんに漆器の取り扱いについても教えてもらいました。
・普段から使う
漆器も人間と同じで定期的に使うことが何よりのお手入れ。過度な乾燥が苦手な漆器は頻繁に使い、洗うことで良いコンディションが保てます。
・レンジや食洗機はNG
漆器は急激な温度変化や湿度変化が苦手なので、お手入れは手洗いで。他の食器と同様に洗剤を使ってもOKです。スポンジは柔らかいものを使いましょう。
・傷に注意
傷をつけないためのポイントとして、食器棚にしまう時に陶器などとは重ねずに、漆器は漆器どうしで重ねましょう。
「Oubai」
工藤さゆりさんが主宰する時代物の漆器店。「音や声が聞こえてくるもの」をテーマに主に大江戸骨董市やギャラリーにて江戸、明治、大正、昭和期の漆器を紹介。
Instagram: @oubai_jp
個性豊かな古い器たちは見ているだけでも楽しいですが、使えばもっと愛着が湧いてきます。
骨董市や古道具屋さんを回って探すだけでなく、最近ではネット販売に力を入れている古道具やさんも増えてきたので、対面はちょっと緊張!という方にもトライしやすいはず。時代を経てきた器を食卓にひとつ、いかがでしょうか?
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大川枝里子
着物スタイリスト・着付け師。着物や昔ながらの暮らしの楽しみ方を紹介するwebサイト「kifkif」を主宰。写真はお気に入りの「日月椀」。年代を経た箔がいい感じです。日月椀のオリジナルはかの有名な魯山人。爆発的な人気を経てひとつの定番のデザインとして今に続いています。
insta: @kifkif.me