ムッシュの世界観をインテリアやカトラリーで堪能できる〈ディオール〉のホームコレクション「ディオール メゾン」。新作「グランヴィル」では、自然と植物へのオマージュが花開く。
〈ディオール〉のホームコレクション新作、植物に愛を捧げる「グランヴィル」が登場
フランスはノルマンディー地方、海に面した町・グランヴィル。ムッシュ ディオールの故郷だ。少年だったクリスチャン・ディオールはここで、自然と植物への愛を育んだ。フランスの老舗種子会社「ヴィルモラン-アンドリュー」(現在はヴィルモラン社)のカタログを愛読しては、花々の姿と名前を覚えたという。
そして2021年、「ディオール メゾン」のディレクター、コーデリア・ドゥ・カステラーヌが、ムッシュの思いをインテリアとテーブルアートとに表現した。
ハンドペイントが施されたプレート。
ムッシュは自伝にて、グランヴィルの邸宅の庭を丹精した日々を「最も優しく、素晴らしい時間だった」と振り返っている。新作では、その静かな情熱に呼応するように、陶器とガラスの端正なコレクションが展開される。
手吹きガラス製ののフラワーベース。
紫やエメラルドグリーン、ブルーグレーなどで描かれたアジサイや、藤の枝をあしらったプレート。雨に濡れた庭のような深い色合いを見せる花瓶…。どこか懐かしい繊細なタッチと穏やかな色彩の背景にあるのは、グランヴィルでの優しい記憶だろう。
新コレクションが表現しているのは、植物への憧憬と、花々への惜しみなき愛情だ。決して華美ではない、しかしこの上なく贅沢で幸せな時間。自然へのオマージュに満ちた品々とともに、大切な記憶を重ねたい。