ファッションを見極める確かな目を持つ識者を「おすすめする人」として、身の回りにいる〝おしゃれバランスがいい人〟を推薦してもらった。さらに、推薦された「バランスがいい人」をポートレート撮影!それぞれに個性あふれる私服の装いは、オリジナルな魅力に満ちている。はたしてバランスのよさとはどこから生まれるのか?識者と推薦された人、双方のコメントから探ってみたい。
バランス巧者の私服SNAP。ダンニンさん「短所をも理解した自分だけの“エッジィ”な装い」
バランスのいい人
ダンニン
学生
「スージー・バブルのブログで〈SHUSHU/TONG〉を知り、デザインに対する美意識に共感しました。他によく着るのは〈シモーン ロシャ〉や〈ミュウミュウ〉、〈コム デ ギャルソン〉。たくさん持っているボリュームスカートは、フォルムを作りやすいし、お尻のシルエットが隠れるので私の体型と相性がいいんです。
どこか誇張された服を手にとる理由は、他の人と違う着こなしをしたいという想いから。可愛さとクールさのバランスさえキープすれば、日常的に取り入れられます。ランウェイスタイルが正解ではなく、自分らしくアレンジするのが大切。メイクも私のスタイリング要素の一つ。多少派手になったとしても、それぞれのルックにマッチしたヘアメイクを心がけています」
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ダンニン
1997年、中国・華南出身。ロイヤルメルボルン工科大学でMAコースに通い、ファッションを勉強中。自身のセレクトショップを開くことが将来の夢。
おすすめする人
レイ・リュウシュウ&
ジャン・ユウトン
〈SHUSHU/TONG〉デザイナー
誇張されたファッションと
日常との偶然の出合いを引き寄せる
「どんなブランドの服を着ていても、ダンニンの装いはいつもプレイフル!単にキュートでドーリーというわけではなく、彼女なりのエッジィさが感じられます。その絶妙な感覚が、どんなに誇張されたアイテムも、ウェアラブルなおしゃれに仕上がる秘訣。独自のファッション美学が、日常との偶然の出合いを引き寄せているのでしょう。自分の体型の長所、短所をすべて理解した上で“どうやったら自分らしくこの服を着られるか”という考え方で服を選び、着こなしている姿に刺激を受けます。
私たちのコレクション制作においても、“ガーリー”と“クール”のバランスは重要。リボンや花柄、フリルなどの可愛らしいディテールは、構築的なシルエットと組み合わせるようにしています。すべてのシーズンにおいて、モダンさ、ストーリーに基づいたキャラクター、私たちの美学という3つの要素のバランスをとりながら、新しい美しさの形を提案しているんです」
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レイ・リュウシュウ&ジャン・ユウトン
ロンドン・カレッジ・オブ・ファッションのMAコースを卒業後、2015年に〈SHUSHU/TONG〉を設立。上海を拠点にコレクションを発表。