オンラインが便利になってきた世の中だけど、お店の空間には、オーナーのこだわりが詰まっている。ヴィンテージの洋服と+αな魅力がある東京の古着屋さんへ。今回は、モッロコの砂漠で作られたラグやクッションカバーを置いている原宿の「リヤド ヴィンテージ」。
モロッコの砂漠で作られたラグと出合える「リヤド ヴィンテージ」。+αが楽しい、東京の古着屋案内

原宿の閑静な通りにひっそりと佇むマンションの4階にある「リヤド ヴィンテージ」。繁華街から人気のない小道に入ると、突然現れるモロッコ特有の宿泊施設“リヤド”をイメージした、隠れ家のようなスポットだ。扉を開けるとまさに異国!大きな柄のワンピースや、民族衣装、アクセサリーがびっしりと並ぶ。「黒人女性が着ているような華やかなテキスタイルの服や、大ぶりのアクセサリーが好きで集めています」と店主の竹村沙緒理さん。アメリカを中心に、ウズベキスタン、グアテマラ、ウクライナ 、ルーマニア、フィリピン、中国などのものを買い付けている。
自由さが溢れ出るファブリック
リサイクルが得意なモロッコのラグ
店内の一角に積み重なったファブリックは、モロッコのベルベル族が作ったボ・シャルウィットと呼ばれるラグだ。着なくなった子ども服を紐状に裂き、色とりどりの布を表情豊かに編み合わせている。「よく見ると時々かわいらしい柄だったり、作っていく途中で足りなくなったから別の布で代用したんだろうなという痕跡が見えるのが面白いんです」と竹村さん。
一緒に置いてあったのは、袋状になった構造のクッションラグ。現地の人たちは、ラグとしてはもちろん、着なくなった服を入れてクッションとしても使うという。生地にほどこされた細やかな刺繍は、砂漠の生活で目にする鳥やライオン、ダイヤモンドなど、自然にあるものがモチーフ。その形ひとつひとつに、意味があり、子宝や無病息災などの願いが込められている。「真っ直ぐに縫わなくてはいけないという概念がないから、曲がっていたりするんですけど、それも味があっていいんです」。