ファッションシーンで活躍する海外デザイナーに、「住んでる自宅を見せて!」とラブコール!自身の個性やライフスタイルを投影した家作り・部屋作りに、ヒントがいっぱい。
海外クリエイターの部屋と暮らし 巨大なショーケースのような家 from南フランス

ジャンヌ・シニョール
好みの配色でカスタムオーダーできるバッグブランド〈L/UNIFORM〉を、2014年より夫のアレックスとともにスタート。パリには路面店を構え、日本では伊勢丹新宿店で展開中。オンラインでオーダーも可能。luniform.com
明るいダイニングで過ごすジャンヌ。一面を占める棚には、世界各地で見つけたオブジェや陶器、フィギュアなどがリズミカルに並んでいる。
愛着のあるピースが彩る
巨大なショーケースのような家
広大なワイナリーに囲まれた大邸宅。ジャンヌはここに、夫と3人の子どもたち、そして3匹の犬、10羽を超える雌鶏やガチョウと賑やかに暮らしている。場所はカルカッソンヌ。ゆったりとした街並みが広がり海も近い、南仏の田舎町だ。 「この土地はもともと、夫の親族が持っていた馬屋だったの。私たちが買い受けた時には、地面がむき出しで、電気や水道もなかったわ!そこへ手を入れ、今の姿になったのよ」
日当たりがよくて間取りは広々。白壁のモダンな空間には、木の家具と世界を旅する中で集まったプレイフルな品々が。
「私のインテリアをシンプルに表すなら、エクレクティックという言葉がぴったりね。ひとつの時代や建築家の作品でまとめたりはしないわ。それじゃちょっとつまらないでしょ? だから、ミックスが基本。たくさんの色を取り入れてね。それからパーソナルであることも重要ね。家の中にあるすべてのものが、いつか旅先で出合ったものだったり、私の子ども時代の愛着に結びついていたり……ここに来た意味のあるものたちばかりなの」
かなりの日本好きというジャンヌ。生活の中にもその思いを存分に注いでいる。 「何度も日本へ旅して見出したことがあるの。それは、細部にも美意識を込めるということ。そんなエスプリとお気に入りで出来上がったこの家は、……そうね、ここの住人そのもの。まるで私たちを映し出しているようだわ」
外観とは対照的に、内装はとびきりモダン。白とガラスを基調にし、まさにショーケースのよう。
パリから移り住んで15年。自然豊かな庭には、ロマンティックなブランコまで!




「フランス人は食べることが大好き!」。長い時間を過ごすキッチンにもアートを飾って。
天高のスペースを利用し、Kuntzel+Deygasの絵をダイナミックにレイアウト。
ドレッシングスペースには大小さまざまなサイズのフレームが競演。
黒を効かせシンプルにまとめた、ジャンヌとアレックスの寝室。




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Illustration: Fumi Koike Text: Chiharu Masukawa