主演映画『奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール』で 〝力まないかっこいい大人〟の雑誌編集者を目指すコーロキ役を好演。 そのままトップまで駆け上りライフスタイル雑誌を新創刊!(半分実話)
妻夫木聡、 ついに出版社の社長に!? 『奥田民生になりたいボーイ』作品を通して見出した境地に迫る

編集と演技、作品を通して見出した境地とは
「ファッションでもカルチャーでも、ずっと本から受け取ってきました。雑誌を読んでいるとそこに答えがある気がします。作っている人が楽しんで『これが今いいんだ』という説得力を感じます」
本作ではオシャレ編集部で、仕事や恋に四苦八苦、奥田民生のような〝力まないかっこいい編集者〟を目指す主人公の〝コーロキ〟を好演。映画からスピンオフした自身が手がける雑誌をチェックしながら、役柄そのままの鋭い言葉も。
「読む側になって考えると、全然面白くないなって思うときもあって。でもこれは楽しんでやってます。〝大人になったコーロキ〟というテーマに、いろいろな撮影案を出しあって出来上がっていく。面白がることは形に残るから、責任をもってやらないとダメだなと」
劇中では狂わせガールに翻弄され、仕事も弱気に。その度に奥田民生の歌で奮い立ち、最後は自分を客観視することで編集者の境地に至る。
「芝居も同じじゃないですかね。自分が上手いとはまったく思わないし、お客さんが受け取るのは〝その人〟になっているかどうか。下手な人はどうするかというと、気持ちでぶつかっていくしかないんですよ。だから子どもの芝居に胸を打たれたり、芝居の経験が無いミュージシャンや芸人さんがめちゃくちゃ良かった!となる。テクニックではなくて、根本的に人として向き合えている感じがするんですよね」
大根仁監督が描くラブコメといえばこちらは期待しかないが、自称〝民生ボーイ〟の妻夫木さんとコーロキが、奥田民生のナンバーとともに成長する物語にも注目だ。
撮影はマガジンハウスの社長室で行われた。独特な感性と繊細な美意識を備えた編集者には、志を共にするガブリエレ・パジーニのスーツが似合う。 スリーピースのスーツ ¥175,000(ガブリエレ パジーニ | ストラスブルゴ)/ネクタイ ¥16,000(ステファノ ビジ | バインド PR)/ローファー ¥95,000(フラテッリ ジャコメッティ | ウィリー)/その他*スタイリスト私物
本誌ではさらに妻夫木社長の活躍シーンが見られます!
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妻夫木聡
つまぶき・さとし≫ 1980年生まれ。福岡県出身。98年にドラマデビュー。映画『ウォーターボーイズ』(01)の主演で注目され、その後、NHK大河ドラマ『天地人』(09)、映画『悪人』(10)など多くの作品に出演。昨年公開の映画『怒り』を含め、数々の作品で映画賞を受賞。
Photo: Kenta Sawada
Styling: Tadashi Mochizuki (SUN’S&RAINBOW)
Hair&Make-up: Katsuhiko Yuhmi (THYMON Inc.)
Text: Keisuke Takazawa