あんなに暑い夏だったのに、いざ終わってしまうと思うと、なんだかさみしい。汗ダクになったぶんだけ、心にポッカリ穴があくのです。晩夏。夏の終わり。その言葉を聞いただけで、 なんとなくセンチメンタルな気分になる。春夏秋冬を人生にたとえるなら、夏は青春。晩夏は青春の終わりの暗示なのかもしれない。そんなとき、あなたならどんな歌を聴きますか?過ぎゆく夏を惜しみながら聞きたいエレジーを一曲教えてください。
高杉真宙が選ぶ、エレジーな一曲

詞・曲●Ed Sheeran / Benjamin Levin
エド・シーランの「キャッスル・オン・ザ・ヒル」は、都会暮らしをする主人公が自分の育った町をなつかしく思いながら故郷に向かってクルマを走らせる、そんな内容の歌なんです。疾走感のあるメロディと、エド・シーランの声と詞がノスタルジックな気分にさせるというか。夏にドライブするときに聴きたくなります。自分の子ども時代を思い出しながら。
僕は中1でデビューしたので、東京に出てきたのは中2のとき。育ったのは福岡市内です。都会でもなく田舎でもない、ちょうどいいくらいの住宅街。小さい頃は、夏はよく虫取りをしました。とにかく虫が大好きで。クワガタ、カブトムシ、セミ。セミはバンバン捕まえましたね。数を稼ぐために(笑)。僕は3人兄弟の長男なんです。お兄ちゃんとしていっぱい取らなきゃいけなかったんで(笑)。
エド・シーランもそうですが、BUMP OF CHICKEN、コールドプレイ、マルーン5。音楽は親友の影響で聴くようになりました。高校の頃からずっと仲のいい親友が2人いるんです。ドライブしたり、飲んだり、遊んだり。こないだのサッカーW杯も一緒に観ました。全然興味がないんですけど(笑)。僕は、ちっちゃい頃から漫画とアニメが大好きなんです。少女漫画、少年漫画、青年漫画、なんでも読みます。最近ハマってるのは、猪ノ谷言葉先生の『ランウェイで笑って』。モデル志望の女の子とデザイナー志望の男の子が2人でパリコレを目指すという。最近気づいたのは、僕はスポ根系が好きなんだなって。夢を勝ちとる系の暑苦しい物語が好きなんですよね。
ユーズドのTシャツ ¥3,800(MECHA 03-5929-8993)/パンツ ¥23,000*参考価格(gourmet jeans | Silver and Gold 06-6375-8288)
高杉真宙
たかすぎ・まひろ
俳優。1996年福岡県生まれ。公開中のアニメ『君の膵臓をたべたい』では主人公「僕」の声を担当。11月には主演映画『ギャングース』(入江悠監督)が公開予定。
Photo: Omori Katsumi Styling: Kentaro Higaki (little friends) Hair & Make: Yoshikazu Miyamoto Text & Edit: Izumi Karashima