洋服や小物たちがスタンバイOKで出番をそっと待つクローゼットの中にはすてきな小宇宙が広がっています。おしゃれな人たちのクローゼットには好きなテイストや色、スタイル、参考にしてみたくなるようなヒントがいっぱい!
エンフォルドディレクター・植田みずきさんのクローゼットは、今の気分が詰まった秘密基地
植田みずき
ENFÖLD、någonstansディレクター
和室を改造したウォークインクローゼット。壁はグレイッシュなブルーに塗り、畳の上にフローリングマットを敷いている。スカートやドレスはラックにつるして。ラフィアのかごにはストール、ソックス、まとめてアイロンがけをする服を分けて入れている。
「よく着るものもそうでないものも、全部見渡して組み合わせを考えられるのがいいんです」という植田さんのクローゼットは、四方にラックや棚が作りつけられた小部屋。「目に入らないと何を持っているのかを忘れてしまうので」と、設計の時点で、ハンガーラックで服をかける部分を最大限に増やしたのだという。
玄関からすぐのこの空間は、毎日の生活動線の基点でもある。出かける前にここで着替え、玄関で靴を選び、外へ。帰ったら真っ先にクローゼットに入る。洗濯カゴもあれば、資料用にと服を職場へ運ぶ時に使える紙袋も常備。デザインのイメージボードを持って籠ることもあるといい、まさに秘密基地だ。
新しい服や出番の多いアイテムは、入り口からいちばん目につく奥の棚に。ここには、植田さんの〝作り置き〟コーディネートも並んでいる。
「週末に数体組んで、ハンガーごと一緒にしてかけておきます。毎週できるわけじゃないけど、平日の朝はバタバタしているので、これをしておかないといつも同じような格好になってしまう(笑)。スタイリング作業は少し〝仕事感〟がありますが、やっぱり、楽しい時間なんですよね」
シーズンごとに大体の服を手放すので、衣替えは基本しない。この部屋にはいつでも新鮮な、植田さんの「今、好き」がスタンバイ中なのだ。
最近は水着がどんどん増えているそう。「自分のブランドで手がけ始めてから、つい欲しくなってしまって」。上段にはTシャツ類。古着も多い。
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植田 みずき
〈エンフォルド〉〈ナゴンスタンス〉のクリエイティブディレクターを務め、高感度な女性のハートを捉え続ける。三児の母でもある。
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Photo: Keisuke Fukamizu Text: Aiko Ishii