来るべき秋冬シーズンは、何に注目すればいい?トレンド不在と言われる今、GINZAが乱立するキーワードの中から一押しを厳選!
GINZAが厳選。最新コレクションで目を引いた「ダークロマンス」な装い
ダークロマンス
パンクやホラー、ゴスを思わせるムードも漂っている。 ただ怖いだけではなく、ロマンティックな要素を融合させるのが今季風。
〈LOUIS VUITTON〉
©Louis Vuitton Malletier
会場はルーヴル美術館。1977年古き良きパリの街にオープンし、その斬新なデザインが賛否両論を巻き起こしたポンピドゥー センターを再現した。発表されたコレクションも、独自の世界観。ダークなムードとフリルやレース、花柄などロマンティックな要素が融合していた。濃いメイクとレザーのキャップもインパクト大。
〈PRADA〉
Courtesy of Prada
今季のプラダは「ロマンス」を探究。ロマンティックなバラやハート、レース、リボン、ひと目ぼれを表す稲妻を用いるほか、フランケンシュタインとその花嫁の姿も描かれ、ホラー映画のダークな雰囲気も漂わせた。『アダムス・ファミリー』のウェンズデーのようなおさげ頭も印象的。
〈GUCCI〉
Courtesy of Gucci
キーワードは「仮面」。『13日の金曜日』のジェイソンがかぶっていたような、スパイク付きのマスクを装着しているモデルも登場した。服はいつものようにレトロなムードが漂いつつ、スパンコールやクリスタル、レース、リボン、刺繡などの装飾が華やかな折衷主義。パンキッシュなアクセサリーも目を引いた。
〈MIU MIU〉
パリコレのスケジュールにも影響を与えた「黄色いベスト運動」。ミウッチャ・プラダはその光景を目にしてかつてデモに参加したことを思い出し、自己防衛を意味するカモフラージュやケープを採用した。足元はメンズライクなブーツ。ロマンティックな花のモチーフも融合させた。
〈MAISON MARGIELA 〉
「デジタル・デカダンス」のアイデアを元に、ドレスメイキングを通して「デカダンス」を表現。フランネルのコートがドレスに、乗馬パンツがビスチェドレスに変形するなど、ベーシックなアイテムが解体、再構築されている。対照的な色や素材の生地の組み合わせも面白い。
〈UNDERCOVER〉
ショールームで新作を発表した。『君の名前で僕を呼んで』が話題となったルカ・グァダニーノ監督の最新作ホラー映画『サスペリア』のヴィジュアルがプリントされるなど、妖しいムードが漂う。さまざまな素材やパーツを用いてひとつのアイテムにしたり、多彩な色を織り込んでいる。
〈COMME DES GARÇONS 〉
テーマは「The Gathering of Shadows」。丸襟やフレアスカート、リボンやフリル使いに少女性が感じられるが、フードや甲冑のようなアイテムを身にまとい、女戦士のようでもある。最後にはモデルたちが円陣を組んで天を仰ぎ、何かの儀式のようにも見えて神秘的な空気に。
〈MARINE SERRE 〉
「RADIATION」と題されたコレクションは、生態系破壊や気候変動などの危機から逃れて地下のシェルターで生き延びる人々を想像。呪術的なモチーフ、宇宙服、ヒーロー風のコートやバラクラバなどを混在させ、ゴミ捨て場から拾ってきたようなパーツのジュエリーで飾り立てた。
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Text&Edit: Itoi Kuriyama