レースやリボン、フレアスカート、色とりどりの花、 パフスリーブ、きらきら輝く装飾… ロマンティックな要素があるのに、かっこいい。甘いけれど、強い服をファッションシュートでお届け。
甘いけれど、強い服。パワフルでロマンティックな今季の新作

GUCCI
ドレス ¥3,400,000、ニット ¥105,000、アンダーウェアセット ¥105,000、チョーカー ¥90,000、チュールグローブ ¥125,000(以上グッチ | グッチ ジャパン)
ふんわりと膨らんだレースのティアードスカートのドレスは、幼い頃夢見ていたお姫さまのよう。今季、クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレは、少女性あふれる要素を過剰とも言えるほど用いて、まるでキッズサイズの服を作り、ハードなアクセサリーを合わせた。ロマンティックを突き詰めると、凄みも感じられてくる。
VALENTINO
ドレス ¥680,000(ヴァレンティノ)、ピアス*両耳セット ¥101,000、グローブ ¥75,000(共にヴァレンティノ ガラヴァーニ | 以上ヴァレンティノ インフォメーションデスク)
ランウェイでは黒一色のルックが大半を占め、年齢、性別、人種、体型を問わないモデルたちの個性が浮き彫りとなったヴァレンティノ。メゾンが誇る技術を駆使した美しいシルエットのミニドレスとロンググローブはレディライクな組み合わせだが、タフなブラックレザーが既存のスタイルには収まりきらない強さをもたらす。
DRIES VAN NOTEN
ジャケット ¥197,000、ワイドパンツ ¥151,000、首に結んだビジューのヘッドピース ¥64,000、ラインストーンのアクセサリー ¥163,000(以上ドリス ヴァン ノッテン)
セルジュ・ルタンスが80年代に打ち出した官能的でミステリアスなメイクや、当時のロンドンのクラブシーンが今季の着想源。ジャカードのスーツとビジューやラインストーンが刺繡されたアクセサリーは色とりどりの花々に覆い尽くされているが、ダークな色使いとメンズライクなテーラリングが全体を引き締めている。
LOEWE
ドレス ¥554,000、フェザーハット ¥223,000、シューズ ヒール5cm ¥141,000*参考色(以上ロエベ | ロエベ ジャパン クライアントサービス)
テーマは「ファッションと遊ぶことを愉しむ」。シルエットや素材使いで冒険し、ロエベ ファンデーション クラフト プライズ2018の特別賞受賞者である、陶芸家の桑田卓郎ともコラボレーションした。量感のあるパフスリーブのフレアドレスには、着物に用いられる七宝を思わせる柄が見事に融合している。
MIU MIU
ドレス ¥1,250,000、ヘアピン*2個セット ¥51,000、タイツ ¥63,000、シューズ ヒール6.5cm ¥110,000*以上予定価格(以上ミュウミュウ | ミュウミュウ クライアントサービス)
「遊び心あふれるエレガンス」をテーマに女性が本来持つ魅力を追求。丸襟のトップからベージュのチュールへと流れるように変化するドレスには、さまざまな形のクリスタルがびっしりとあしらわれている。かわいらしさを装いつつ、素肌や体のラインを堂々と露にしているのは、自分自身の意志で女性性を操る強さの表れ。
MAISON MARGIELA
シルクツイルのレイヤードドレス ¥718,000*参考価格、〈レチクラ〉襟コート*参考商品、レザーグローブ*両手セット ¥103,000*参考色、メゾン マルジェラ×リーボックのコラボレーションシューズ ヒール9cm ¥180,000(以上メゾン マルジェラ | メゾン マルジェラ トウキョウ)
今季は「ブルジョワ・ジェスチャー」をコンセプトに、伝統的なドレスコードを新しい時代に向けて進化させた。クラシックなドレスはところどころ切り裂かれ、下に重ねた白いドレスがあふれ出てフリルのよう。上に着た襟コートはヴィンテージピースを修復してアップサイクルした新コレクション〈レチクラ〉。
Photo: Mitsuo Okamoto Styling: Tamao Iida Hair&Make-up: Hiroko Ishikawa Model: Marland Text&Edit: Itoi Kuriyama