世界中で6月に開催されるイベント「プライド」をサポートしてきた英国シューズブランド〈ドクターマーチン〉。2023年は、4〜6月の3カ月にわたり、毎月1型ずつ、限定コラボレーションモデルを発売する。第1弾は日本人アーティストとのコラボレート。「色々な人がいて、一緒に生きている」というメッセージが込められた「プライド・ブーツ」が誕生した。
〈ドクターマーチン〉がLGBTQIA+をサポートする8ホールブーツを発売!カナイフユキとコラボ

性的マイノリティであることを恥じることなく、胸を張って生き、自分たちの誇りを示そう…ということから、LGBTQIA+のパレードは「プライド」と呼ばれるように。そして、LGBTQIA+当事者らが警官に立ち向かったストーンウォールの反乱が起きたのが1969年6月だったため、毎年この月に世界各地でプライドパレードが開催されます。
2018年より、毎年、プライドを称えるコレクションを発表している英国シューズブランド〈ドクターマーチン〉。2023年は、世界中から選ばれた3人のプライド・アーティストと組んで、プライド月間に向け、限定コラボレーションモデルを毎月1型ずつ発表してゆくそう。
第1弾である4月発売のアイテムを手がけるのは、日本人イラストレーターのカナイフユキさん。ブランドの名モデル「1460 エイト ホールブーツ」 に、カナイさんの絵柄を配した「1460 フォー プライド 8」が誕生しました。
どこか日本的なデザインの調和を感じさせる仕上がりとなった「1460 フォー プライド 8 ホールブーツ」¥31,900。
「ステレオタイプではないセクシュアルマイノリティの姿を、リアルに描きたいと思いました」とカナイさん。そこで、多種多様な人々が、それぞれの個性を大切に、平等かつ楽しく暮らせるインクルーシヴな社会をイラストで表現。
「毎日履けるシンプルなものにしたかったので、モノクロにしました」とも話すように、アッパーは白黒。ステッチとヒールループ、アグレットの赤が、ほどよい差し色になっています。
カナイフユキさんは、〈ドクターマーチン〉が参加する2023年4月22日(土)、23日(日)開催の「トーキョー レインボー プライド2023」に来場し、作品を紹介予定。
ちなみに〈ドクターマーチン〉がLGBTQIA+の権利運動の一翼を担うようになったのは、もう40年以上も前のこと。1981年、ロンドンからハダースフィールドまで行進するデモ参加者の足元に、〈ドクターマーチン〉のブーツやシューズがあったのでした。ブランドがLGBTQコミュニティに敬意を払う姿勢は、今日においても変わりありません。
「皆さんの生きる環境を良くするために、このキャンペーンが少しでも役立てばいいと願っています」(カナイさん)
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カナイフユキ
1988 年、長野出身。イラストレーター、コミック作家として活動しつつ、エッセイなどのテキスト作品や、それらをまとめたジン(ZINE,個人出版物) の創作を行う。
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Text: Ayako Tada