Joan Braun © Cartier
〈カルティエ〉が、新作ジュエリーコレクション〈グラン ドゥ カフェ〉を発表。かつてグレース・ケリーも愛したコーヒー豆のモチーフが再び蘇る。
繊細な輝きを放つ〈グラン ドゥ カフェ〉とは。
Joan Braun © Cartier
〈カルティエ〉が、新作ジュエリーコレクション〈グラン ドゥ カフェ〉を発表。かつてグレース・ケリーも愛したコーヒー豆のモチーフが再び蘇る。
〈カルティエ〉でコーヒー豆のモチーフが誕生したのは1938年のこと。当時、クリエイティブディレクターを務めていたジャンヌ・トゥーサンが打ち出し、今日に至るまで、そのエッセンスはさまざまなアプローチで引き継がれてきた。
コーヒー豆のモチーフを復刻して新たに誕生したのが〈グラン ドゥ カフェ〉コレクション。「イエローゴールドで表現した植物モチーフ」と「ジュエラーの視点で日常をプレシャスに昇華させること」。メゾンにとって重要なこの2つの要素を融合した、リング、ネックレス、ブレスレット、イヤリング、ブローチが展開される。
クラフツマンシップを感じる手仕事によって生み出されるディテールも魅力。過剰な装飾ではなく、自然の姿を再現した彫刻や丁寧なカッティングによって、エレガントな佇まいに仕上げられている。
房のようにひとつにまとめられたコーヒー豆は、揺れるたびに高貴な音を響かせ、光をキャッチし輝く。可動性と官能性を兼ね備えたデザインにもこだわったという。精巧な造りの一つ一つが、身につける者の気持ちを盛り上げてくれる。
さて、女優から公妃となったグレース・ケリーも〈カルティエ〉に魅了された一人。1950年代から1960年代にかけて、コーヒー豆のモチーフが広く親しまれた背景には、プライベートからフォーマルな場面まで、頻繁に身につけていた彼女の存在がある。
今回発表された〈グラン ドゥ カフェ〉のキャンペーンムービーは、彼女にオマージュを捧げた物語に。
メガホンを握ったのは、アメリカの映画監督アレックス・ブラーガー。俳優のエル・ファニングを主人公に迎えて、50年代のグラマラスなエスプリを現代的に表現している。トレーラービデオに見立てたキャンペーンムービーは、どこを切り取っても心躍るシーンばかり。過去と現在がつながるストーリーと、歴史を紡ぐジュエリーが重なり合う。
Text: Nico Araki