パーカ、ジャケット、パンツ…。毎日のようにジェンダーレスファッションを楽しむ賢者をスナップする企画「メンズ服が似合う人」。 メンズ/ユニセックスの服を選ぶ独自の哲学とは?
スタイリスト 船越 綾のメンズ服の取り入れ方
「余ったシルエットの操り方で、表情が変わる楽しみがある」
船越 綾
スタイリスト
shirt_USED (LEVI’S®)
jacket_WAREHOUSE
pants_THE SHISHIKUI
shoes_JOHN LOBB
「ブルックリンで過ごした約10年。シーズンに左右されることなく、自分に合うものを肩肘張らずに見つけていく人々の姿を目の当たりにしました」
そんななか船越さんがたどりついたのは、メンズ服ゆえの〝サイズの遊び〟という、スタイリストならではの視点だ。
「アメリカ人男性のビッグサイズって、XLなんてレベルではなく、とてつもなくデカい。それをどう着るか吟味するんです。今日選んだ古着のシャツはそこまで大きくはないけれど、袖をまくったりフロントを開けたり、余ったシルエットの操り方で、やっぱり表情が変わる楽しみがある。身につける側のセンスを鍛えてくれるのは、男性のサイジングだからこそだと思うんです」
時には〝ジャストフィットなメンズアイテム〟との素敵な出合いも。
「〈ジョンロブ〉の一番小さな紳士用ローファーです。足が大きくていつも靴選びに困っていたところ、昔から憧れの存在だったロペスがピッタリだと気づいた時はうれしかったですね」
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船越 綾
ふなこし・あや>> NY・ブルックリンでの生活を経て2020年に帰国。モード誌ほか、広告などのスタイリングで活動。〈ジョンロブ〉のほか、〈オールデン〉など、服に限らずシューズもメンズを愛用中。
Photo_Shiori Ikeno Text_GINZA