ディテールをとことん追求するメンズスタイルは、異性から見ても真似をしたくなるハイレベルな参考書。スタイリスト服部昌孝流のテクニックを指南します。
80年代のネオ・ウェーブでジェンダーの壁をぶち壊す
メンズスタイルはバランス感覚がすべて vol.04
Neo Wave
スタイリストであるレイ・ペトリが率いた伝説のクリエイティブ集団「バッファロー」を意識した80年代スタイルを現代風にアレンジした着こなし。ロンドンのカウンターカルチャーから生まれたこの現象は、いつの時代も色褪せず、幅広い世代に影響を与え続けています。パンクからニュー・ウェーブを経て、今“ネオ・ウェーブ”へ。伝統的な紳士服をクラッシュドのシャツで崩したり、パンキッシュな厚底シューズで足元にトレンドを取り入れたり。さらには、そこに古着のスタプレをはかせるとか、一見めちゃくちゃに思えるけれど、そんな自由な組み合わせで楽しむコーディネートを女の子に提案したいです。ジェンダーの壁を壊したシームレスなファッションが、個性全開のカッコいい女性像を作り上げてくれるはず。

1. クルーネックTの正しい使い方
「Vゾーンやネックラインをどう作るかが男性ファッションの真髄です。カジュアルな着こなしなら、インナーにクルーネックTシャツを重ねる。ほんの少しだけ、Tシャツを覗かせるのか、またそうじゃないかで見え方が変わってくるんです。わずか数センチの違いがスタイリングを大きく左右します。メンズの場合、首元が開くと艶っぽくなるので、ネックは詰まっている方がおしゃれかな」
2. クラッシュドシャツでパンク気分
「ダメージ加工がカッコいいって思う感覚って、やっぱりメンズじゃないですか。幅広のカラーになったピンクのクラシックシャツも男らしいセレクトですけれど、それに穴を開けちゃうパンクなマインド。見た目はもちろんなんですが、そういう反骨精神みたいな物作りに惹かれるってのはありますね。カチッとするよりもラフに着崩すイメージで合わせるとムードよく仕上がります」
Photo_Naoto Usami Styling_Masataka Hattori Hair_Yusuke Morioka (eight peace) Make-up_Nobuko Maekawa (Perle Management) Model_Hina Mishima Text&Edit_Yu-ka Matsumoto