〈グッチ〉が世界的ドキュメンタリー フォトグラファーのマーティン・パー氏とコラボレーションした新インスタグラム プロジェクトを開始した。パー氏は世界各地にある〈グッチ〉にインスピレーションを与えた特別な場所「グッチ プレイス」を巡り、ウォッチ コレクションをフィーチャーしながら、日常の一瞬を独自の視点で捉えた。7月19日(木)からの公開を記念して、パー氏のGINZA独占インタビューとともに紹介する。
グッチ新プロジェクト始動!マーティン・パーが捉えた非凡なる世界

マーティン・パーとともにインスタグラムで発信
〈グッチ〉は過去3年間にわたり、グッチのモチーフに遊び心を加えて制作されたアーティストたちの作品を、インスタグラム上で発表するプロジェクトを展開。そのクリエイティビティ溢れる作品にハッシュタグを付けて公開し、世界中に広めてきた。
新プロジェクト#TimeToParrは、イギリスの著名なフォトグラファーであるマーティン・パー氏との初のコラボレーションとなる。独自の視点で、日常にある瞬間を切り取るパー氏は、カメラを通して人物や情景、世相が凝縮された瞬間の意外性を楽しみつつ、人間性あるいは文化的、社会的な慣習や伝統に対するユーモラスなコメントを添えている。
マーティン・パーが巡るグッチプレイス
「グッチ プレイス」 は、〈グッチ〉の広告キャンペーンの制作や撮影の舞台となった地や、クリエイティブ・ディレクターのアレッサンドロ・ミケーレがインスピレーションを得た地など、いずれも〈グッチ〉にとって重要な意味がある場所である。パー氏は「グッチ プレイス」に指定された9つの場所に赴き、その地の人々と〈グッチ〉ウォッチ コレクションを撮影し、時間の本質を探究した。
日本では、昨年12月にレトロなアナログメディアを集めたユニークなショップ中目黒〈ワルツ〉が「グッチ プレイス」に加わり、「グッチ クーリエ」コレクションにアナログモチーフがデザインされた限定アイテムが登場した。GPS機能付きの〈グッチ〉公式アプリを利用して「グッチ プレイス」に訪れ、その地に秘められたストーリーを発見しながら、コミュニティの一員になるという参加型プロジェクトも展開中だ。
※グッチ プレイスの詳細はこちらの記事を参照
Martin Parr: #Time to Parr
TOKYOーwaltz
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
Martin Parr: #Time to Parr
TOKYOーwaltz
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
人生への深い愛と、現実への好奇心
#TimeToParrはインスタグラム限定のプロジェクトで、パー氏にとっても初めての試みとなった。「グッチ プレイス」を巡り、彼の皮肉の効いた視点に相応しい登場人物やシナリオを探し、それを生き生きと表現することで親密かつ本格的な作品の数々が生み出された。
これまでのパー氏の作品同様、写真の主役となっているのはセレブリティではなく、現実の世界における無名の人々だ。今回は「グッチ プレイス」のスタッフやオーナーのほか、来訪者も被写体となっている。「グッチ プレイス」を巡る旅の視覚的記録となるこれらの作品には、彼の人生への深い愛、意外なものへの情熱的なこだわり、そして時にはグロテスクなまでの現実への強い好奇心が感じられる。
Martin Parr: #Time to Parr
HONG KONGーBIBO
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
Martin Parr: #Time to Parr
FIRENZEーGUCCI GARDEN
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
Martin Parr: #Time to Parr
LONDONーMAISON ASSOULINE
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
Martin Parr: #Time to Parr
CHATWORTH HOUSE
Photo by Martin Parr Courtesy of Gucci
#TimeToParrには、G-Frame models、G-Timeless pieces、Eryx 、Le Marché des Merveilles など、グッチ ウォッチ コレクションのアイテムが登場している。こちらもに注目したい。
#TimeToParr 撮影地
英国・ダービシャーのチャッツワース・ハウス、香港のBibo レストラン、東京のwaltz、ローマのビブリオテカ・アンジェリカ(アンジェリカ図書館)、ロンドンのメゾン・アスリーヌ、ロサンゼルス・カウンティ・ミュージアム・オブ・アート(LACMA)、フィレンツェ・モンテスペルトリのカステッロ・ソンニーノ、フィレンツェのグッチ ガーデン、ニューヨーク・ハーレムのダッパー・ダン・アトリエ
マーティン・パー氏 × GINZA編集部 独占インタビュー
この春、「グッチ プレイス」の一つである中目黒〈ワルツ〉を訪ねたマーティン・パー氏に特別インタビューした。
――〈ワルツ〉は、カセットテープやラジカセといった今はあまり使われなくなったヴィンテージアイテムが揃うショップですが、どういう印象を持ちましたか。また、新しいテクノロジーや製品を積極的に試してみることがありますか。
Martin Parr 「1960~70年代のものを本当にたくさん揃えているショップでした。ご存知の通り、私はイメージオブジェのコレクターなので、ここで撮影できて本当に楽しかったです。物ごとをできるかぎりシンプルなままにしておきたいのです」
――東京をはじめ、世界の「グッチ プレイス」を巡ってどんな印象を持ちましたか。「グッチ プレイス」という取り組みについて、また今回のコラボレーションについてどんな感想をお持ちですか。
Martin Parr 「 私は初めてのところを旅してその地の人々を観察するのが好きなので、『グッチ プレイス』プロジェクトでもいくつかの新しい発見がありました。東京はいつ訪れても楽しく、日本の人たちも大好きです。桜の季節だったので、訪れるには最高のタイミングでした。撮影の後、桜の写真を撮りに出かけましたよ」
――今回のプロジェクト#TimeToParrがどんな風に捉えられるといいと思いますか。
Martin Parr 「読者の皆さんも、私が体験したように、ここを探索し、この場所、ここにいる人たち、目に映るもののフィーリングやニュアンスを感じるきっかけとなればよいと思います」
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マーティン・パー(Martin Parr )
イギリス生まれ。現在、活躍しているドキュメンタリーフォトグラファーの中で、最も有名な人物の一人。自身で出版した写真集は100冊以上、さらに編集を手がけたものは30冊にのぼる。キュレーターやエディターとしての顔も持ち、2004年アルル国際写真祭、2010年ブライトン・ビエンナーレなど2 つの写真展のキュレーションを担当。最近ではバービカン・センターにおける展覧会『Strange and Familiar(未知と既知)』のキュレーターも務めた。1994年より写真家集団マグナム・フォトのメンバーになり、2013年から2017年まで会長を務めた。2013年にはアルスター大学写真学科の客員教授に就任。作品は英国のテイト・ギャラリー、パリのポンピドゥー・センター、ニューヨーク近代美術館など多くの主要な美術館に所蔵されている。2017年にマーティン・パー財団を設立。今回のプロジェクトはグッチとマーティン・パーの初めてのコラボレーションとなる。
※#TimeToParr は2018年7月19日より、グッチ公式インスタグラムで公開。
問い合わせ:グッチ ジャパン カスタマーサービス 0120-88-1921
Text&Edit: Hiroko Chihara