サステナブル・フードトラック「edain」を運営するなど地球環境を守るための活動を、日頃から積極的に行なっている人気モデル、森 星さんと「だれにでもできる、身近なサステナブル」について考えてみる連載の第2回目。玉ねぎを無駄なく、おいしく(ココ重要!)使いきるためのポイントを料理研究家の有元葉子先生に教えてもらいます。
森 星 × 旬の野菜 「半径5mのサステナブル」 VOL.2 玉ねぎを皮ごと調理して、旨味をアップ。今すぐ使える料理TIPS

玉ねぎは、皮付きのまま調理するとおいしくなる!
森 星「玉ねぎの皮っていつも当たり前のようにむいていたんですけど、こんな風に活用する方法もあるんですね!」
有元葉子「玉ねぎの皮自体は食べておいしい部分ではないんだけれど、中身をおいしくするために役に立ってくれる優秀な部分。中身を守りながらいい塩梅で熱を通して、旨味を封じ込めてくれるのよね。だから、皮付きのまま丸ごとオーブンで焼いた玉ねぎを切ると、いい香りが立つと同時に玉ねぎの旨味たっぷりの水分が出てきて、すごく食べ応えのあるひと皿になるの」
森 星「アルミホイルなども使わずに、実際についている皮を調理道具のように活用する、というのが新鮮でした!」
有元葉子「そうよね。“玉ねぎは、まず皮をむいてから調理するもの”という思い込みを捨ててみると、いろんな可能性が見えてきて、料理がもっと楽しくなると思いますよ」
森 星「本当ですね!皮ごと調理するとこんなにおいしいなんて感激」
数字よりも「おいしそう」かどうか、の感性を磨く!
森 星「『玉ねぎの丸ごとオーブン焼き』は、好みの“中までトロトロ”の状態でとってもおいしかったです!トータルで40〜50分ぐらい焼いたのかな」
有元葉子「目安としてレシピに焼き時間は載せているんだけれど、好みの状態になるまで焼けばいいんです。火通りって、たとえば玉ねぎの大きさやオーブンによっても違うし、鍋の素材や厚みによっても異なりますので。だからレシピに載っている時間より、自分の目の前にある食材の状態をしっかり観察するのが何より大事ね」
森 星「確かに、玉ねぎの焼き色だったり、焼いているときのジュワジュワッという音だったり、野菜に火が入ってきたときの香りだったり…。いつもより、目と耳と鼻をフル稼働させて料理をした感覚があって、それが楽しかったです」
有元葉子「そうよね。要は、自分が『おいしそう』と感じる状態に仕上げればOK。レシピにある分量や時間などの“数字”は、あくまでひとつの目安。もちろん参考にするのはいいんだけど、それにとらわれすぎず、自分の中にある『おいしそう』という感覚を磨いて、それを信用して料理したほうが楽しい。それに、楽しいと料理が上手になるのよね」
自分の舌にあう、塩とオイルは最高の味方
森 星「今回はどちらも塩とオリーブオイル、好みでこしょうという、シンプルな味付けで、野菜の旨味が引き出されていてとってもおいしかったです! 塩とオリーブオイルってすごく重要ですね」
有元葉子「素材をシンプルにおいしく食べられるのが、家庭料理の醍醐味よね。そのためにはいい調味料を選ぶのが大事で、特に塩とオイルは重要。塩は添加物のない自然な材料で昔ながらの製法でつくられているものだと、塩気がつくだけでなく、味に奥行きが出ます。オイルはオリーブオイルをはじめ、どんな油でも、単一材料を使っていて、科学的な処理がなされていないものを。塩もオリーブオイルも、なめてみて『おいしい』と感じるものを選ぶといいわね」
森 星「確かに、塩もオリーブオイルも、おいしいものは体が喜ぶ感覚があります。シンプルな料理が大好きなんですけど、自分好みの塩とオリーブオイルがあると最強ですね!」
今回使ったのは、有元先生が愛用する塩とオリーブオイル。塩は〈フリュード メール ド ゲランド〉、オリーブオイルは〈マルフーガ〉のもので、売り切れだったところを有元先生におすそ分けしていただいたもの。3月には春もののオリーブオイルが入荷予定。ともに、有元先生が厳選したアイテムがそろうセレクトショップ〈SHOP281〉※で取り扱い中。
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『SHOP281』
住: 東京都世田谷区玉川田園調布2-8-1 KEYAKI GARDEN 1階
TEL/FAX: 03-3722-7279
OPEN 木、金、土 11:00 – 17:00
CLOSED 日、月、火、水、祝日、第5土
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森星
1992年生まれ。東京都出身。モデルとして国内外で数々のファッション誌や広告などで活躍。明るく天真爛漫なキャラクターで2015年から「公益財団法人プラン·インターナショナル·ジャパン」のBecause I am a Girlエンジェルに就任。また、発酵人の田上彩氏らとともにサステナブル・フードトラック「edain」を運営。「farm to table(新鮮でオーガニックな食材を、農場から食卓へ)」をテーマに、体にも環境にも優しい食を提供している。公式YouTubeチャンネル『Hikari Mori』では、自身の見ている世界・価値観をシェアするための、さまざまなコンテンツを配信。
Instagram: @hikari
YouTube:『Hikari Mori』
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有元葉子
料理研究家。3人の娘を育てた専業主婦時代に、家族のために作る料理が評判となり、料理家の道へ。素材の魅力を引き出したシンプルでおいしい料理、洗練されたライフスタイル…。本質を見極めた軽やかな生き方は、多くの女性の憧れの的。著書に『レシピを見ないで作れるようになりましょう。』(SBクリエイティブ)、『「使いきる。」レシピ』(講談社)など多数。
公式サイト: https://www.arimotoyoko.com/
Instagram: @arimotoyokocom
Photo: Natsumi Kakuto Hair&Make-up: Mifune(SIGNO) Edit&Text: Sayoko Imamura