2023年10月19日(木)、クリエイター集団「キッズフロムノーウェア」の創業者ユアンが手掛けるレストラン&バー「カイファン ザ パーラー」が金沢市広坂にグランドオープン。武家屋敷を改装したアート性の高い空間で、地元食材を使った点心やナチュラルワインがいただける。金沢で、点心…?仕掛け人のユアンに、新店の魅力について聞いてみた。
金沢の武家屋敷が、点心レストランに変身!?
話題のクリエイター集団による「カイファン ザ パーラー」がオープン

ファッションブランドやアーティストの映像制作などを中心に活躍する「キッズフロムノーウェア」。その創業者であるユアンが、金沢の名所「21世紀美術館」からほど近い場所で新たに送り出したのは、なんと飲食店。
「金沢を初めて訪れたのは、撮影の仕事。北陸の最高な食材とチルな空気感がサイコーで、プライベートでも何度か足を運ぶように。今回、『21世紀美術館』周辺の物件にご縁があったので、なにかやってみよう!と即決しました」とユアンは話す。
古都金沢、しかも武家屋敷。となると、「和」に関連したことを思いつきそうなものだが、彼はちがった。
「上海生まれというバックボーンを持っているし、自分の大好物なので、点心のお店を開こうと決めました」とユアンは笑う。
「本場の点心の繊細さや素晴らしさを国内外に伝えられる場所にしたい!」と、彼は熱く語った。“武家屋敷×点心”のアイディアが浮かんでから開業に至るまで、想定以上の時間がかかったそう。
「準備に、めちゃくちゃ時間を費やしました。食器は、飲茶体験の楽しさを倍増させる一級品をセレクトしたくて、香港、イタリア、日本でかき集めたものです。内装は100年以上前に建てられた歴史がある武家屋敷なので、一般的なリノベーションより苦戦しましたね……」
「こだわり始めたらキリがなくなった」という渾身の内装は、3つのテーマで構成されている。
まず1階は「コンテンポラリー」。飲茶の本場・香港の裏路地にある隠れ屋をイメージし、シャープなメタリック、温もりのある白タイル、中国では魔除けとされている緑オニキスという、異なる3要素でデザイン。
続いて2階は「ラグジュアリー」。香港の街で輝く赤ネオンにメタリックを合わせ、1階とは対照的な雰囲気に。
そしてテラス席は「ミニマルエレガント」をテーマに、中国のレンガと白タイルのみで構築。開放感のあるスペースを目指した。
どの階も独創的で、訪れるごとにフロアを変えれば、ちがう店へ来たかのような新鮮味が感じられるはずだ。

ジューシーな肉汁があふれる上海スタイルの小籠包のほか、松茸とフカヒレを使った焼売や、香ばしいチャーシューが入ったサクサクパイなど、ユアンが自信を持ってすすめる点心に合わせるのは、最高品質のオーガニックワイン。
「自分がレストランを立ち上げることで、食・文化・映画を1つにしたいです」とユアン。この理想の実現に向け、現在、店のInstagramに映像コンテンツを連投中とのこと。レストランのSNSアカウントとは思えぬ、エンターテイメント性の高いコンテンツ揃いなので、そちらもぜひチェックを。
ℹ️
【カイファン ザ パーラー】
住所_石川県金沢市広坂1-9-20
営業時間_レストラン11:30〜15:00(14:00LO)、18:00〜22:00(21:00LO)
バー21:00〜24:00
定休日_月
Tel_076-205-6677
ランチセット¥1,980〜、ディナーコース¥5,800〜、ディナーアラカルト¥1,800〜、バー¥1,200〜。
Text_Ayako Tada