フォトグラファーであり生粋のスイーツ男子でもある今城純さんが、写真家として『撮りたい』、スイーツ好きとして『食べたい』と思う逸品をご紹介。
今まではスイーツのお気に入り度を★で表したりしていましたが、プチリニューアルした今回からは、タイトルである「撮りたいと食べたいの間で」揺れ動く今城さんの心の機微と共にお届けします。
フォトグラファーであり生粋のスイーツ男子でもある今城純さんが、写真家として『撮りたい』、スイーツ好きとして『食べたい』と思う逸品をご紹介。
今まではスイーツのお気に入り度を★で表したりしていましたが、プチリニューアルした今回からは、タイトルである「撮りたいと食べたいの間で」揺れ動く今城さんの心の機微と共にお届けします。
テーマ:和菓子
小さい頃から和菓子が大好きで、おやつではよくお饅頭が出てきていました。お饅頭と緑茶。このセットが今城家のスタンダード。ちなみに、あんこは断然こしあん派です。というのも豆自体があまり得意じゃなく、つぶあんの食感が苦手なんです。あ、話がそれました(笑)。
今回、和菓子を撮影するなら今までのように白い空間でシンプルに撮影するよりも、もっとシュチュエーションにこだわりたい!と思いました。
特にお皿。和菓子は洋菓子に比べてシンプルで色味も少なく、ちょっと地味になってしまいがちです。撮影するならやっぱり美味しそうに可愛く撮りたい!! なので、今回はお皿を探すことからスタート。お皿に詳しい友達から情報を得てお気に入りのものを手に入れられました。ハシヅメミツコさんという作家さんの作品で、ガラスを綺麗に表現している可愛らしいお皿たちです。普段だとなかなか選ばない青系と黒系のお皿。今までの自分のイメージだと、この色味のお皿で食を美味しく可愛く見せられる気がしなかったんです。でも、この作品を手に取ってみてその考えが吹き飛びました。絶対に和菓子を可愛く引き立ててくれる!そう確信して2セットと暖色系のポップなお皿を1枚購入。
さて、次はメインの和菓子。青山でずっと気になっていた和菓子店higashiya manさん。テイクアウト専門の小さなお店ですが、とても品のある店構え。その中で今回は苺餅 、本蕨、 黒米餅、 薯蕷饅頭(じょうよまんじゅう)をセレクトしました。
↑ 苺好きの僕には欠かせない”苺餅”。
↑ ”蕨餅”も大好きなのでこの2品はマスト!
この2品をメインにどうバランスを取るか?
↑ シンプルな”薯蕷饅頭”は、写真のバランスを取るために必要です。
さて、あと一品はどうするか……?
今回はリニューアル1回目。思い切って、普段なら絶対選ばない黒いスイーツを選んでみました。
↑見た目的に、もしかしたら苦手なつぶあんが入っているのはでは?とドキドキしながら選んだ”黒米餅”。
そして、いよいよ撮影です。いつもの窓際で準備を進めます。今回のカメラは、スイーツ撮影では初めて使うハッセルブラッド503CW。
うーん、何かが足りない。地味。。やっぱり色味が足りない!
慌てて近所のお花屋さんに駆け込み(冬場は日が短いので撮影時間が限られるんです)、いくつか差し色になるお花を選びました。
赤好きなので赤い花にして、寄ったバージョンと引いたバージョンを何パターンか撮影。今回、特に重要なのは質感(粉感)です。
和菓子の繊細かつ優しさを表現したい!描写力が135ミリより優れているブローニータイプのハッセルブラッドを選んだ理由はここにもあります。
何枚かポラロイドを切り、微調整。。
続いて一番のお気に入りの苺餅を半分に切り、もう1カット。
さてさて、撮影も無事に終わり試食タイム。どれも薄皮でとても美味しくいただきました。あんはこしあん、皮は薄め(関係ないけど麺は細麺を思い出しました)をどれもクリア!つぶあんかもと心配していた黒米餅も無事にこしあん(笑)。お米の食感も優しく美味しい。今回一番のダークホースでした。
そして、センターパートを勝ち取った苺餅も嬉しい白餡で、写真的にも味的にもとっても良い!久々に食べたけど、やっぱり和菓子もいいなぁ。。
白餡の和菓子をたくさん食べたい!!ホワイトチョコもたくさん食べたい!!
和菓子好きと共に、やっぱり白好きなんだと改めて気づいた撮影でした。
横浪修氏に師事後、2006年に独立。数々のファッション雑誌や広告、カタログ、CDジャケットなど幅広く手がけている。写真集に『TOWN IN CALM』『ATMOSPHERE』『over the silence』『encase』がある。instagtram: @junimajo @junimajo2(スイーツ専用) www.jun-imajo.com
Text&Edit: Mina Yoshioka