前回（私と部屋 vol.118）ご登場の関根祥子さんにご紹介いただいたのは、エディター/ライター/アートディレクターの高橋 麗さん。
🛋LIFESTYLE
私と部屋 vol.119 “未完成” を楽しむ
物も色も思い出も、感覚的にレイアウト
札幌生まれ。二児の母。出版社勤務を経て、フリーランスに。雑誌、書籍の他、アパレルブランドのビジュアルディレクションも多く手がける。「世界一の巨猫・メインクーンのハクを家族で愛でながら暮らしております」
麗さんの暮らしの3ヵ条
1.古き良きをふんだんに散りばめる
2.ごちゃごちゃだけどいい感じをキープする
3.動線を大切にする
1階のリビング。何かを目指すのではなく、感覚的に好き！と思ったものを買い集めていたら今の形になりました。古家具屋巡りがライフワークで、家具はほぼヴィンテージ品。床にはリサイクルショップ「fun again」で購入した大きな絨毯を。ソファでは大抵、娘か息子がゴロゴロしています。
仕事部屋は南向きなので、日中は太陽が燦々と降り注いで、冬でも暑いくらい。デスクは「Sonechika」で購入。大きくて資料などを広げやすく、とても使いやすいです。カレンダーポスターは画家の林青那さん作。いつも即完売でなかなか手に入らないのですが、2022年のTOKYO ART BOOK FAIRで見つけて小躍りしながらゲットしました。
デスク横の壁には、子どもが小さい時に描いてくれた手紙や、子どもたちの写真、友人からもらったメッセージなどをランダムに。仕事中の癒しであり、ハートフルスポットです。
壁一面を本棚にリノベーションした一角。本棚は、私が持っている本や写真集のサイズ、量に合わせて、友人であるSUMAR WORKSの相沢氏にデザインしてもらいました。背丈の低い漫画も大量にあるので、ピッタリ収まるように。床のラグは1950年代のモロッコ製のもので、清澄白河のstoopで開催されていた鈴木商店NOMADのポップアップにて購入。
写真集や雑誌はもちろん、洋服、カバン、アクセサリー、植物、あちこちで買い集めた可愛いものたちを好みのバランスで飾りつつ収納。どんどん増える雑貨たちを、本棚を育てていく感覚でレイアウトしています。
「上の娘が小学生に上がるタイミングで、中目黒のマンションからこの家に引っ越してきました。多摩川を望むベランダからの景色が、故郷である札幌の豊平川のそれに似ていたことが決め手に。最寄り駅からは徒歩35分という世田谷区の最果てで、そこそこ不便ですが、住めば都。広い空が愛おしいです」
なんでもかんでも壁に貼ってしまうたちで、ここには友人たちが手がけたアートや写真、個展時のポストカードなどを。エディターという仕事柄、平面でレイアウトするのが好きみたいです（笑）。左下の落書きは息子が小さい時に描いたもの。意味不明ですが、可愛くて。照明は「fun again」にて一目惚れ。
キッチンは動線重視でレイアウトし、壁の一部をミントグリーンに塗装。向かって右側の棚は夫がDIYしてくれたもの。窓から西陽が入ってくるので、夕飯を作る時間帯はとても気分がいいです。と言っても、昨今の夕食担当はもっぱら夫ですが（笑）。
怪しい雰囲気がお気に入りのトイレ。高校生の時にインテリア雑誌で見た東京大学の駒場寮（今はもう無い）の真っ赤な壁の部屋にずっと憧れていて、引っ越してきてまずDIYしたのがこの壁。ペイントした当初は家族から「落ち着かない」と大不評でしたが（笑）、最近慣れてくれたみたい。
廊下からキッチンに向かう際の景色。敬愛する岡本太郎氏による「太陽の塔」の3つの顔は、祐天寺の「SEIN」で見つけて即買い。帰宅した瞬間に目に入る場所に配置して、己の気分を高めています。家宝です。
1階のリビング横は、革職人である夫のアトリエに。映画スターウォーズに出てくるミレニアムファルコンのコックピットをイメージしたとかしないとか。ここには私のセンスは微塵も加わっておりませんが、どこもかしこも物の多い我が家です。
麗さんの紹介する次回のゲストは、関田四季さんです！
Edit&Text: saori uemura
