ちゃんと息抜きできてますか?忙しい毎日から少しはなれてリフレッシュするのも大切。遠出でも近場でもできるみんなの“私ならではの旅”を集めました。俳優でありモデルの松㟢翔平さんの場合は?
冷し抹茶にいちご大福、東京らしい涼を探しに葛飾柴又へ:松㟢翔平さんならではの旅

こんにちは、松㟢翔平です。台北から帰って来て早4ヶ月、普段はこちらの連載『もしもし台湾』でお世話になっています。この前、連載のために、台北のある女の子に電話しているとき、逆に質問されました。
「東京で面白い所教えてよ」
「神保町の○○とか〜、渋谷の△△でしょ。あとは三宿の〜」
「伝統文化とか下町がいいの」
「え? ああ、じゃあ、あさ」
「浅草は何度も行ったことあるの。どこか違うところないの?」
「えっとお……」
外国の友だちにはとりあえず浅草、はたまた原宿かわいい、てか芸者、空手、忍者を出しとけば喜んでもらえるだろうだなんて、薄ら寒いこと心のどこかで思っていたのかも……ナンセンスですね、ごめんなさい!
ということで、やってきました葛飾・柴又。故・渥美清さん演じるフーテンの寅こと車寅次郎の故郷、東京都葛飾区の柴又は『男はつらいよ』シリーズのファンの皆々様にはお馴染みの場所だと思います。「葛飾・柴又・帝釈天(かつしか・しばまた・たいしゃくてん)」声に出して読むと気持ちがいいですね。
食べ歩きにぴったりのいちご大福
駅から出てすぐの広場にある寅さん像の前で、元気なおばあちゃんのCoolPix(※コンパクトカメラ)にWピースで写った後、帝釈天参道を進むと目に入ってきますのは、お目当て①の甘味処「い志い」でございます。
名物は大粒の苺を使ったいちご大福。頬張ると果汁が溢れ出します。周りを包む大福餅の厚さもちょうどよくって、思わずもう一個ぺろり。お土産に買った芋ようかんもとっても美味しゅうございました。
いちご大福はひとつ360円 / 芋ようかんは二本入りで300円
い志い
住所:東京都葛飾区柴又7-6-20
営業時間:8:30~17:00(日・祝日のみ18:00まで営業)
定休日: 不定休
電話番号:03-3657-1749
参道を抜けると「柴又帝釈天」が
僕も初めて知ったのですが、こちらは世界でも有数の木彫り寺院。二天門を飾る木彫りを、すごいなあ、だなんてを眺めていると、寺のなかから『男はつらいよ』のあのチャ〜チャラララララララ〜というテーマ曲が聞こえてまいります。延々とループを続けるこの音は寺院内に設置された寅さんおみくじから流れていました。
「こころに残る寅さんの言葉」が付いて、一回200円
寺院の奥に進みますとお目当て②の「帝釈堂彫刻ギャラリー」がございます。こちらでも他ではお目にかかれない、丁寧な木彫りの数々が!ギャラリーの方に訊くと、陽が落ちたあとはライトアップされるらしいですよ。ロマンチックなので、デートにもおすすめとのことです。帰り際に現地でしか手に入れられない”ZINE”もゲットしました。
帝釈天様、オシャレだな
木彫り彫刻の写真が全部載っています
柴又帝釈天
住所:東京都葛飾区柴又7-10-13
拝観時間:9:00~20:00(彫刻ギャラリーは9:00〜16:00)
電話番号:03-3657-2886
日本庭園を眺めながらのんびり
帝釈天さんをあとにして、足を休めようと向かったのはお目当て③の「山本亭」。帝釈天から徒歩5分ほどの場所にあります。こちらでは大正末期に建てられた書院造りの邸宅内でお抹茶と練りきりがいただけます。「ジャーナル・オブ・ジャパニーズ・ガーデニング」というUSの日本庭園専門誌で世界第三位にも選ばれたという日本庭園を眺めながら、ゆったりぼーっと出来ますよ。昭和初期から進められた増改築で、邸宅内の細かな場所に見える和洋折衷の意匠がとっても可愛らしいです。思わず二時間ほどゆっくりしてしまいました。
人影もまばら / 入館料100円
夏は冷やし抹茶で涼をとってね / 600円
山本亭
住所:東京都葛飾区柴又7-19-32
開館時間:9:00~17:00
休館日: 第三火曜日、第三火曜日が祝日の場合は翌平日、十二月のみ第三火曜日から翌木曜日まで
電話番号:03-3657-8577
今回は行けなかったのですが、他にも鰻や鯉料理の老舗「川千家」や寅さんの実家として撮影で使われていたお食事処「とらや」、江戸川を手漕ぎ船で渡る「矢切の渡し」、「山田洋次ミュージアム」など観光スポットがまだ沢山。街が変に張り切りすぎていないのが素敵ですよ。休日の小旅行やデートにぴったし。暑い中行かれる方は、帽子と水分補給を忘れずに。それでは。
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松㟢翔平
instagram: @matuzakishouhei
GWに趣味でTシャツをつくりました。最近引っ越してきたシェアハウスで魯肉飯作りを研究中。キモは豚皮のコラーゲン!
illustration: foxco, edit: Aguri Kawashima