人気アニメの主人公として不動の人気の“魔女っこ”や“魔法少女”。かわいいコスチュームに身をつつみトラブルを解決していく姿を見ると、年齢を問わず心が踊り出す。なかでも、“魔法グッズ”はずっと憧れの的。今回は、80年代〜90年代の作品を中心にコレクションする、愛原るり子さんに“宝物”を見せていただきました。
『セーラームーン』や『魔法使いサリー』。魔女っこアニメの”変身グッズ”にいつだって心がときめく 80〜90’s編
愛原さんが魔法グッズに魅了されたきっかけは、19歳のころにふと見つけた蒐集家のブログから。「記事を読んだとき、子供時代に抱いていた言葉で表現できないドキドキした感情が溢れ出てきたんです。まだ当時は学生でたくさんは買えないので、インターネットやリサイクルショップを駆使してひとつずつお気に入りを増やしていったんです。今では200点以上が集まりました」
デザインに一目惚れ!
思い出のゴールド
「基本的に、見た目がかわいいものをコレクションしています。たとえ、それが観たことがない作品でも!」と愛原さん。「気づけば、80年代に特に多かったメッキを使ったコンパクトが増えていました。最近の作品は白を基調にした配色が多かったりと、時代によってファッションのように流行があるんですよ。色とりどりのストーンとの組み合わせは、みんな一度は憧れたはず。生まれて初めてのアクセサリーだった人も多いのでは?」
シュッ!パフパフ!
憧れのコスメモチーフ
リップやネイル、コロンを模した、乙女心がくすぐられる化粧品のようなアイテム。「でも意外と数は少ないんですよね。特に80〜90年代はレアかな。ちょっとおませな気持ちになれるおもちゃを厳選しました。聞いたことがない作品でも、面白いアイデアが詰まったデザインなら迷わず買っちゃいます。そこからアニメについて深掘りすることも」
ギミックに妙あり!
個性が光るアイテム
一見すると普通に見えるけど、他にはない仕掛けが搭載されたのがこの3つ。「基本的には光ったり音が鳴ったりするものが多いですね。あとはコンパクトの鏡からうっすらキャラクターが出てきたりとか!物語とリンクさせたアイデアがユニーク。ずっとそばに置いておきたい愛らしさがあります」
実にバリエーション豊かな魔女っ子グッズ。大人になってもキラキラと輝くジュエリーや、パッケージが魅惑的な化粧品などを求めてしまうのは、当時の乙女心から来るのかもしれない。
「80〜90年代ならではのかわいさがありますよね。最近でもその年代のモチーフは人気です。たとえば女児向けの雑誌で魔女っ子風の付録がついていたり」
「2010年あたりから雑誌『おともだち』や『おともだち ピンク』などの付録で色とりどりのおもちゃが登場し始めました。コンパクトなサイズ感もキュート」
愛原さんのコレクションを見たら、一気に“あの頃”に戻ったのでは?思い出のアニメからグッズを探してみるのもよし、デザインに一目惚れした作品をチェックするのもよし。魔法少女への憧れは、きっと永遠なのです。
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愛原 るり子
1989年生まれ。おもちゃコレクター、イラストレーター、雑貨作家。武蔵野美術大学デザイン情報学科卒。著書に、歴代のコレクションを1冊に集約した『’80s&’90s魔女っ子おもちゃブック』(グラフィック社刊)。
8月10日(水)発売のGINZA9月号は
『アニメを創る人たち』特集
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