日常の芸術をテーマにアート文化を広げる企画「Life in Art」の一環「TOKYO MODERNISM 2024」が銀座を中心に開催。ショー、オークション、展覧会の3部構成でミッドセンチュリーデザインの造形や機能美が紹介される。
ミッドセンチュリー期の家具が並ぶ「TOKYO MODERNISM 2024」
「MUJI HOTEL GINZA」「IDÉE TOKYO」など3拠点で開催
日本のインテリアシーンを支える〈イデー/IDÉE〉と〈無印良品〉。この2ブランドによるプロジェクト「Life in Art」のイベント「TOKYO MODERNISM 2024」が東京駅と銀座駅周辺で開催中だ。日本そして世界の優れたミッドセンチュリーデザインが集い、ファンにはたまらない!
1940年代から1960年代は、アメリカを中心に斬新かつ快適な家具が多く生み出されたデザイン黄金期だ。成形合板の使用が一般化し、プラスチックも進化。開放的な曲線やオプティミスティックな色使いがどんどん試された。モダニズムが成熟し、米国のイームズ夫妻やデンマークのアルネ・ヤコブセンといったデザイナーが活躍した時代でもある。今回の「TOKYO MODERNISM 2024」では、このようなミッドセンチュリー期のヴィンテージアイテムが取り扱われる。しかも、その形態は三つ。
MODERNISM SHOW
まずは、「MUJI HOTEL GINZA」で2024年4月18日(木)から21日(日)までで行われる展示販売ショー「MODERNISM SHOW」。約30の国内外のギャラリーやショップが参加し、アメリカやブラジル、ヨーロッパ、北欧そして日本の様々なプロダクトを出品する。
MODERNISM AUCTION
良いものを人から人へと引き継いでいくというアイデアは、「MODERNISM AUCTION」にも共通。参加ギャラリーのオーナーやクリエイターたちが、愛用してきた品の次の持ち主を探す場だ。今回は椅子とオブジェにテーマを絞り、東京駅構内の「IDÉE TOKYO」併設のギャラリースペースにアイテムを展示。4月9日(火)までと4月12日(金)から23日(火)までの2回に分けてアイテムを入れ替え、入札を受け付ける。
Mid-Century MUJI 展
そして、「ATELIER MUJI GINZA」では「Mid-Century MUJI 展」を開催。シンプルで機能的な製品をつくるというブランドコンセプトが、モダニズムの精神に共鳴していく。面白いのは、〈無印良品〉の既存商品をベースにスペシャルな家具が作られている点。ミッドセンチュリー的デザインが加えられた製品をレイアウトして、「建築家の部屋」のような展示空間が出来上がった。
MODERNISM EXPERIENCE
ミッドセンチュリーモダンという形容は、家具や雑貨だけでなく、それらを包み込む建築にも使われる。「TOKYO MODERNISM 2024」期間中でも、モダニズムを全身で感じる建築ツアーを開催予定だ。
20世紀中葉の意匠を考察し、実際に手に取ることもできる豪華で貴重な機会。何十年経ってもきっと色褪せないデザインの力を感じに行きたい。
ℹ️
【Life in Art "TOKYO MODERNISM 2024"】
全体会期_開催中〜2024年5月12日(日)
【MODERNISM SHOW】
会期_2024年4月18日(木)〜21日(日)
会場_MUJI HOTEL GINZA 7F, 8F客室
住所_東京都中央区銀座3-3-5
時間_4月18日(木) 17:00〜20:00、19日(金)11:00〜20:00、20日(土)11:00〜20:00、21日(日)11:00〜17:00
入場料_4月18日(木)から 4日通し券8,000円、19日(金)から3日通し券6,000円、20日(土)から2日通し券4,000円、21日(日)のみ1日券3,000円
*チケットの購入は日時指定予約、時間入れ替制。
【MODERNISM AUCTION】
会期_開催中〜2024年4月9日(火)、4月12日(金)〜23日(火)
展示会場_IDÉE TOKYO
住所_東京都千代田区丸の内1-9-1 JR東京駅B1Fグランスタ内
Tel_03-5224-8861
時間_10:00〜21:00
*入場無料(ただし、JR東京駅への入場券は別途必要)
*入札は、オンラインより可能。
*競りはなく、最高額を提示した落札者にのみ連絡するサイレントオークション形式。
【Mid-Century MUJI展】
会期_開催中〜2024年5月12日(日)
会場_ATELIER MUJI GINZA
住所_東京都中央区銀座3-3-5 6F
時間_11:00〜21:00
*入場無料
Text_Motoko KUROKI