🎨CULTURE

菊地敦己×田中良治による音とグラフィックの競演

カセットテープをテーマにした『録音とコピー PROMO ONLY』

18 May 2024

グラフィックデザイナーの菊地敦己とウェブデザイナーの田中良治による展覧会が「OFS GALLERY」で2024年6月17日(月)まで開催中。会場では、カセットテープの音とグラフィックとが拮抗する。

カセットテープを軸に、二人のクリエイターが展示空間を創り出した。『録音とコピー　PROMO ONLY』の会場では、菊池敦己と田中良治が録音、もしくはセレクトした音がカセットデッキから流れる。そうした聴覚体験と並行して、新作グラフィックが視覚に働きかけてくる。

菊地敦己は1974年生まれのグラフィックデザイナー。これまでに、青森県立美術館(2006)やPLAY!　MUSEUM(2020)のVI・サイン計画、〈ミナペルホネン〉(1995-2004)、〈サリー・スコット〉(2002-22)のアートディレクション、亀の子スポンジのパッケージデザインなどを手掛けている。

田中良治は1975年生まれのウェブデザイナー。ウェブを核に、領域にとらわれない活動を行っている。主な活動に、「オープンスペース」(2008、2015)、株式会社セミトランスペアレント・デザイン、『光るグラフィック展0、1、2』など。

本企画は、田中が菊地のもとにカセットテープを持ってきて「これで展示をやろう」と言ったことから始まったという。

開催に際し、菊地は「僕も小さなカセットレコーダーを買った。感覚器官がひとつ増えたような気がして、楽しい」とコメントを寄せた。展示コンセプトについて、田中からはこう語られている。「僕はデザインが中身(コンテンツ)に寄りかかっている(ように見える)ものが好きだ。それは巷で言われている寄り添うデザインとは真逆。僕にとって今回の展示における中身とは『音』と『菊地敦己』だ」。