「音楽は聴いているほうだと思っていました」。そう語るのは俳優の村上虹郎さん。歌手として唯一無二の存在感を放ち続けるUA、俳優活動の傍らDJとしても活躍する村上淳を両親にもつ村上虹郎。彼の育った家には膨大な量のCDやレコードがあり、常に音楽が流れていた。15歳の時点でロック・パンク・ファンク・ジャズ・民謡など、あらゆる音楽に触れていた。
「小さい頃から音楽に囲まれていたので、すでに素晴らしい曲には出会ってきた、というと大げさですが、音楽にはあまり飢えていないんです」
そんな村上さんが今、夢中になって新しい音楽を探している。そのきっかけとなったのが音楽ストリーミングサービスSpotifyだ。
飽和していた音楽への好奇心を駆り立ててくれた
「国内外の知らないアーティストがたくさんいますし、ライブ音源も入っていて、取り扱っている音楽の幅が圧倒的。ポッドキャストや、好きな歌手を選択するだけで、好みのアーティストや音楽を流してくれるラジオ機能もあって。本当に親切すぎて怖いくらいです(笑)」
玄人も納得する上質な音
ただ単に好きな曲を聴ければいいわけではなく、できるだけ良い音を楽しみたい、という村上さん。
「実家にはちゃんとした音響機材がそろっているのですが、一人暮らしだとそこまで力を入れるのも難しい。せめてスピーカーだけは良いものにしようと、今年〈マーシャル〉のギターアンプ型スピーカーを購入しました。クリアな音だけではなく、ジャギっとした音も拾ってくれるのでライブ感があるんです。ちなみに外出するときはヘッドホン派。ワイヤレスだと、たまに音ズレするのでコードタイプです」
そこまで音にこだわる彼が驚いたのはSpotifyの音質。一般会員は160kbps(これでもかなりの高音質)、有料のプレミアム会員は最高音質の320kbpsで聴くことができる。
「320kbpsになると楽器の細かい演奏までわかるので、音に奥行きがあります。歌だけじゃなくて、サウンドまでしっかり聴けるストリーミングはなかなかないと思います」
言葉にできない音楽のツボをしっかり押さえてくれる
彼の本業である映画を観るときと、音楽を聴くときでは求めるものも違いがある。
「映画は冒頭でつまらなくても途中で止めないで観るのですが、音楽は僕の好きな音がはっきりしているので5秒イントロを聴いてつまらなかったらスキップか、停止ボタン。歌声が好きでも、イントロが違うと思ったらもうダメなんです」
そんな言語化しにくい音の好みをユーザーの聴取履歴から分析し、絶妙なタイミングとラインナップで提案してくれるのがSpotifyのレコメンド機能だ。「Daily Mix」(写真上)は日頃聴いている音楽をベースに、雰囲気の近い曲を織り交ぜ自分だけのプレイリストを自動で作成。プレイリストは聴くたびに更新され、より好みに合致したものへとアップデートされていく。(ちなみにこのリコメンドのキレ具合は、「そ、そこ?」と相手が驚くスペースへと抜ける、全盛期の中田英寿のキラーパス(古い!?)を思わせるほど(編集S)
「僕が聴いた曲のテンポ、音色、トーンも全部データ化されて、好きな音楽のツボを知ってるんです。“これ好きでしょ?”ってSpotifyに言われたら、“好きです”って言わざるをえない。もはやコンピューターと対話している感覚です」
プレイリストの他に彼が愛用しているのは「バイラルトップ50」(写真下)。SNSでシェアされ聴かれている話題の曲をランキング形式で知ることができる。しかも、日本だけでなく世界の様々な国のランキングも表示されているので、国別に比較することも可能だ。
「通常のヒットチャートではないから、国によってすごくばらつきがあって面白いです。旅行へ行くとき、事前にその国で何が流行っているのか把握できるところも便利」
何度も聴いたことのある曲が新鮮に聴こえる
他のストリーミングサービスとの違いについて教えてもらった。
「Spotifyを利用して面白かったのが、メジャーな曲もコアに聴こえるところ。曲単体じゃなくてプレイリストとして聴いているから“この曲いいな、あ、テイラー・スウィフト!”みたいな。知っている曲がすごく新鮮に聴こえるんです。自分の知らない音楽に触れられるだけじゃなくて、新しい聴き方も提案してくれるのが嬉しいですね」
どんなプレイリストをフォローしているのか、彼のスマホをのぞき見ようとしたら……。
「ダメですよ!まだまだ僕の中では完成されてないので。今のところ70年代の洋楽しかフォローしてないです。もっと時間をかけてから教えます(笑)」
数日後、彼からプレイリストが届いた。タイトルは『喜怒哀楽』。「年末の寂しい孤独を感じる季節に、感情が慌ただしくなるような曲を選びました」という10曲は以下。Spotifyに登録しなくても、再生ボタンを押すだけで聴けるので、ぜひチェックを。
「喜怒哀楽」by村上虹郎
2のザ・キンクスの『This Time Tomorrow』は、2007年に公開されたウェス・アンダーソン監督の映画『ダージリン急行』のオープニングで流れる曲。この曲とともに列車が走り出すシーンに胸が熱くなります。5の大橋トリオさんの『トリドリ』はご本人からオススメしていただいて、聴いてみたらめちゃくちゃ良かった1曲。6のジャズ歌手・ボビー・マクファーリンの『Don’t Worry Be Happy』は約30年前にリリースされた曲で、僕の着メロです」
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