いつのまにか勢ぞろい。専門道具をウォッチング!
👗FASHION
シューズデザイナーの専門道具を拝見!
“特殊”な仕事に就く人のもとに、自然と集まってきた器具の数々。

「人から譲り受けたり必要なときに買い足したりしてきましたが、鉄製のワニ、ヤットコ、持ち手が木製になったヘリ落とし、イチキリなど、自然と重厚感のあるものを集めていたかもしれません。使うものがしっかりしていると制作の安定感につながります」というシューズデザイナーの甲斐崇弘さん。
中心的な工程は職人に依頼するものの、デザインだけでなく実際に手を動かす。レザーを裁断する革包丁や、熱して仕上げで使ういちょうゴテなど、段階によって道具もさまざま。
「ブランドを立ち上げる際に作った木型は、理想の形に完成するまでに7回以上試作と試しばきを繰り返しました。接着剤は、刷毛で塗るのが一般的ですが、学生時代の先生に裏ワザを教わり、“もんじゃのヘラ”を斜めに削ったものを愛用しています」
🗣️
甲斐崇弘
かいたかひろ>>
2018年に〈ポスト プロダクション〉を始動。定番のローファーを中心にレザーアイテムを展開する。
Text:Nico Araki