映画のワンシーンで俳優が着る服に、一瞬にして心奪われた経験はないだろうか?選りすぐりの最新5作品と、そこからインスパイアされた旬のコーディネートを探求。
シネ・モードの考察
『ARGYLLE/アーガイル』
スパイ小説作家のエリー・コンウェイ。アーガイル柄のキャリーバッグを背に列車に乗り込む場面から、人生の歯車は大いに狂い出す。リュックの淡い黄色のトーンはまさに今季の気分。薄手のニットをレイヤードした優しいグラデーションで取り入れて、仕上げは同系色のノーカラーのスウェットジャケットを。軽やかなミニルックで凄腕エージェントのように疾走したい。ジャケット ¥264,000、白襟付きのニットドレス ¥583,000、下に着たカシミアVネックニット ¥324,500、カシミアポロニット*参考色 ¥308,000*すべて予定価格(以上ミュウミュウ | ミュウミュウ クライアントサービス)/緑のクリスタルネックレス ¥93,500、ゴールドネックレス ¥44,000(共にスワロフスキー・ジュエリー | スワロフスキー・ジャパン)/バッグ*スタイリスト私物
『美と殺戮のすべて』
セルフポートレートを筆頭に時代をリアルにとらえた写真家ナン・ゴールディン。カメラを引っ提げ、シャツは胸元まで開けてさらりと羽織る。本ドキュメンタリーでの、そんな闘う彼女の姿から着想。ペールブルーのシャツに濃紺のコットンジャケットを重ね、ボトムも褪せた紫の色合いのタイトスカートを合わせたデニムコーディネートに。大ぶりの金のアクセサリーが、大富豪や権威にも屈しない芯のあるゴールディンのマインドを象徴する。紺のジャケット ¥163,900、ブルーのシャツ ¥104,500、スカート ¥134,200(以上マックスマーラ | マックスマーラ ジャパン)/ネックレス ¥99,000(HOOKED vintage)/バングル 左 ¥99,000(アリアナ ブザード ライフォル)、右 ¥22,000(マリーナ フォッサーティ | 共にDEUXIEME CLASSE青山店)
『DOGMAN ドッグマン』
薔薇色のドレスをまとい深手を負いながら戦ったドッグマン。その悲しい愛を連想させる、真っ赤なセットアップの装い。ハリのある素材は〈アライア〉らしい曲線を描き、コーティングを施したリブの光沢がフェティッシュな表情に。ウエストは何本もの紐が垂れるコルセットベルト、手にはレザーのロンググローブでドラマティックな強さを演出。フレアスカートを翻らせ、犬たちとともに一歩を踏み出す。トップ¥620,400、スカート ¥519,200、レギンス ¥536,800、パンプス ¥199,100、グローブ ¥115,500*参考価格(以上アライア | リシュモン ジャパン アライア)/ビスチェ ¥112,200(アン ドゥムルメステール | エム)
Photo_Hiroko Matsubara Styling_Tomoko Iijima Hair_KENSHIN (EPO LABO) Make-up_Nobuko Maekawa (Perle Management) Model_Orlagh Text&Edit_Aiko Ishii Special Thanks_Tarako, Dude, Boss, Q