6階、13階に集結するレストランは、伝統と時代の最先端が融合する銀座にふさわしい、個性派ぞろい。美食家ライターの齋藤優子さん注目の9軒がこちら。
GINZA SIXに集結するレストラン 「美食家ライター齋藤優子さん注目の9軒」#2

NAVIGATOR
さいとう・ゆうこ
カレーを愛してやまないライター。『BRUTUS』『Hanako』等に、フード、スイーツを中心に執筆。2017年度の目標は、独自の道を歩む大阪カレー制覇。
「海外からの大物初上陸に頼らず、満を持しての姉妹店や、コンセプトを練った実力店の新業態など、安定感のあるラインナップです。ジャンル問わず、肉料理が充実している印象です。そんな中、新鮮だったのは、テラス席を含めれば約380席を占める『銀座大食堂』。古き良き時代のデパートの大食堂を連想させる、懐かしい響きのこの空間。平たくいえばフードコートなのですが、監修しているのが山田チカラ氏や、徳岡邦夫氏だったりするあたりが、なんとも銀座クォリティ。料理がオカモチで運ばれるダイニングエリアもあり、そこでエスプーマを使ったパフェが食べられるミスマッチまでが、ここGINZA SIXの食体験か、と。期待大です」
ランチ限定の「信州七種盛り前菜セット」¥2,300。長野県産コシヒカリを使用した、季節の炊き込みごはん or 蕎麦が選べる。
長野のアンテナショップ「銀座NAGANO」の上階にある和食と蕎麦の店が大人気で、ついに2店舗目をオープン。「石臼で粗く挽いたそば粉で打つ、洗練された田舎蕎麦を出す『銀座 真田』の系列店は、信州産の素材を盛り込んだ肴類も安定の旨さで、ふらりと足が向いてしまう使い勝手の良さ。1号店にはないメニューもラインナップされるということで楽しみ♪」。1号店より和食のメニューが充実。美しい器に盛られた前菜や、信州黄金シャモのタタキなどの一品料理と、長野県産ワインや地酒とのマリアージュを楽しんで。
〈 6F 〉
銀座 真田 SIX
📞03-3573-8871
シーフードカレーライス ¥1,800。「銀座モダンテラス」には、ナポリタンやグラタンなどおなじみの洋食がズラリ。
ひとつのテーブルにいながら、各店の個性豊かなメニューが楽しめるフルサービス型のプレミアムフードホール。鮨や天ぷらなど7つの専門店が連なるのれん街、魚介バル、洋食レストラン、ティーサロンが集結。「私がこの中で注目するのは『銀座モダンテラス』。いまブーム再燃中の、昔ながらの洋食屋や喫茶店を思わせるメニュー構成。でも、“タマゴサンドとパフェね”って気軽にオーダーしたら、そのタマゴサンドが日本料理を代表する徳岡邦夫氏監修、パフェが山田チカラ氏監修という、銀座ならではのぶっ飛び感がいい」
〈 6F 〉
銀座大食堂
📞0570-001-432
「旬熟成GRILL但馬牛Tボーンステーキ」(ディナー限定)は、すべてにおいて最高の仕上がり。コースは6種類あり、¥10,000から。
長期熟成という新しい肉の食べ方を提案してきた麻布十番の超人気店「旬熟成」による日本初の目隠しダイニング。料理はランチ・ディナー共にコースのみで、肉を食べる時は目隠しし、オリジナルの音をヘッドフォンで聴きながら、最初の一口を食べる「リスニングイーツ」スタイルを採用。「なんといってもこれまでの赤城牛に替わって登場する100日熟成の但馬牛が! 但馬牛といえば、最高峰の黒毛和種。赤身と脂身の繊維が日に日に壊れ、増幅された旨みは、ハンパないはず。目隠しして味覚をとぎすませて食べると旨さが倍増しそう」
〈 13F 〉
旬熟成 ginza grill
📞 03-6280-6429
ディナーコースのメインから、ホロホロ鶏胸肉のロティ モリーユ茸とヴァンジョンヌの香り。
クラシックをベースとしながらも軽やかで現代的なフレンチに定評がある「アニュ」の姉妹店。スーシェフだった簑原祐一氏が手がけるとあって、オープン前から美食家たちも興味津々。「下野昌平オーナーシェフの元、素材を活かした調理法を学んできた30歳の簑原シェフ。その流れを踏襲しつつ、そこに若き感性が、どれだけほとばしっているのか、がいちばんの興味。コースの始まりは、いまどきの“スナック”とのことで、どんなスナックか楽しみ」。好きなだけ味わえるディナーのワゴンデセールも魅力。
〈 13F 〉
ロムデュタン シニエ ア・ニュ
📞03-6263-9773
2017年4月20日(木)オープン
東京都中央区銀座 6丁目10番1号 営業時間:飲食 11:00~23:30 ※一部異なる。 https://ginza6.tokyo Edit&Text:Emi Suzuki