緑があふれる都心のレストランに
ここでしか味わえない野菜がある
「eatrip」出身の白石貴之さんが幡ケ谷の緑道沿いに「ripen」を開業。東京のレストランシーンの最前線で6年間経験を積み、その後、無農薬・無化学肥料による農園とレストランが一体となった「THE HASUNE FARM」に参加。畑に携わりながら週替わりで厨房で腕を振るった。「現在はTHE HASUNE FARMを中心に農家の人たちとコミュニケーションをとり、一般市場では売りづらい、使いづらくなった野菜も積極的に取り入れています。花や脇芽、間引き野菜など流通しないものもすべて素材になる!」と目を輝かせる。例えば、メインの短角牛の炭火焼に添えた甘長唐辛子もそのひとつ。真っ赤になるまで完熟させた甘長は、まさにその名の如く!驚くほど甘みが増し、野菜本来の味わいの深さを気づかせてくれる。ソースは焼いて糖度を増したネクタリン。甘酸っぱい果実味が牛肉の脂をすっきりと流し込む。「カリフォルニア州『シェ・パニース』での研修経験も農業に関心を持つきっかけになりました」と、白石さん。果実をグリルして旨みを引き出すのも、アメリカ滞在で身についたお気に入りの調理法だという。窓の外いっぱいに広がる緑道とカウンターを彩るグリーンが呼応し、人気の西原エリアで“ファームトゥテーブル”を体験できるような1軒だ。