フォトグラファー・久家靖秀による、2人のパフォーマーにフォーカスした写真集『Mnemosyne』が発売。六本木の「タイム&スタイルミッドタウン」では、2021年1月16日(土)から3月13日(土)までの期間、展覧会も開催される。
久家靖秀が10年ぶりの写真集を刊行。「タイム&スタイルミッドタウン」では展覧会も

広告や書籍のほか、雑誌『ポパイ』『ブルータス』『ギンザ』などで幅広く活躍する久家靖秀。過去には宇多田ヒカルのアルバム『First Love』のジャケットを手がけたことでも知られる。
美術家のアトリエを撮影した『Atelier』以来、10年ぶりの刊行となる『Mnemosyne』。ダンスカンパニー・ノマド-sの池宮中夫とアーティストグループ・ダムタイプの砂山典子が参加した。裸になった二人が身体表現を行う瞬間を捉えた本作は、「被写体としての裸体には作者の意図をも超えた様々な意味の歴史が張り付いている」と語る久家の考えを反映している。絵画のような独特な加工も、作品の神秘性を高めているかのようだ。
「外出規制が緩んだ頃、アトリエ巡りを再開してパフォーマンス撮影に行き着いた。身体がどんどん縮こまっていくような息苦しさを感じるコロナ禍の中でパフォーマーは様々な身体表現生成の瞬間を見せつけてくれた。作品の質感については思想も技術も往復し推敲することが容易になった結果、以前では止揚し得なかった地点での表現が可能になった。」(久家靖秀)
また、『Mnemosyne』の出版を記念した展覧会も、六本木の「タイム&スタイルミッドタウン」にて開催。世界観を堪能してはいかが?