2025年2⽉22⽇(土)まで、「Pace 東京」にてジョエル‧シャピロ個展『Works from 1975-2024』が開催中だ。約50年の間に制作された⽴体と平⾯作品を展示。⾊彩や形態、重⼒や運動について探究してきたシャピロの軌跡を辿ることができる。
彫刻家ジョエル・シャピロの色彩とフォルムを堪能
「Pace東京」にて約50年間の制作を振り返る展覧会開催

1941年生まれのジョエル・シャピロは、アメリカで最も著名なアーティストの一人で、現代彫刻史における重要人物。1970年代初頭から、心理的な奥行きを感じさせる表現手法を取り入れ、彫刻における形態の境界を押し広げてきた。ワシントンD.C.の「ホロコースト記念博物館」や広州の「在中国アメリカ領事館」をはじめ、世界各地で大規模なコミッション作品も制作。具象と抽象を行き来するような作品を見ていると、物語に触れたときのような感情の動きに気が付く。
会場1階には2012年から2024年に制作されたブロンズの作品群が並び、直感的で触覚に訴える構成が垣間見られる。2階では年代ごとに分かれた3セクションが展開。初期の簡略化された幾何学的なフォルムや日用品に寄った情緒のある作品を楽しんだあとは、作家が素材や制作プロセスでさまざまに探求を続けた様子を辿ることができる。
実験的でミニマルな造形のうちに溢れるのは、生命力と躍動感。どこか親しみを感じさせる作品群をゆっくり眺めたい。
ℹ️
『ジョエル‧シャピロ「Works from 1975-2024」』
会期_開催中〜2025年2月22日(土)
会場_Pace 東京
住所_東京都港区虎ノ⾨ 5-8-1 ⿇布台ヒルズ ガーデンプラザ A1-2階
営業時間_11:00〜20:00
(19:00~20:00、日曜18:00~20:00はアポイントメント制)
*月曜休廊
Tel_03-6681-9400
料金_無料
Text_Motoko KUROKI