洋服や小物たちがスタンバイOKで出番をそっと待つクローゼットの中にはすてきな小宇宙が広がっています。おしゃれな人たちのクローゼットには好きなテイストや色、スタイル、参考にしてみたくなるようなヒントがいっぱい！
👗FASHION
chisakiデザイナー・苣木紀子さんの〝見せる収納〟 コーナーに好きなものを集めて
苣木紀子
chisakiデザイナー
帽子はよくかぶっているものを並べて。箱は自分でペイントした。
帽子デザイナーの苣木さんのアトリエ兼自宅は、ウッドと緑にあふれる山小屋のような空間。季節ごとに、日々使うハットを棚や壁にディスプレイした〝見せる収納〟で楽しんでいる。
「自分の好きなものがコーナーに集められていると気持ちがいいなと思って」と苣木さん。ベッドルームには民族調のアクセサリーをアフリカンなオブジェと一緒に。大小さまざまな箱には、それぞれのテイストに合ったブローチやリングを入れて飾っている。「服はシンプルなので、胸元に何かワンポイントつけて遊んでます。ここで過ごす時間が長いから、壁にかけた手仕事のネックレスとか、ふと何か綺麗なものが目に入ると癒されるし、刺激をもらっています」
エスニックに統一したアクセサリーのコーナー。作家もののオブジェや友人の子どもがくれた木の枝にかけてある。
小さなアクセサリーは小箱に入れて。「高価なものはないんですけど、こまごまとしたものがきっと好きなんですね」。蝶の陶器にはおばあさまからの形見の指輪、元はお弁当箱というアジアのボックスにはブローチが。
「4年前に石川直樹さんの写真展を見て登山に目覚めたんです」。鏡の前は初心者と思えないギアの量。ボックスの中身もすべて山グッズで、右のカゴにはロープ。家の階段でクライミングの練習をするほど夢中になっている。
服は色でそろえて並べて、ドイツ製の滑りにくいハンガーにかけ、上から〈オノレ〉で見つけた布を。「パッチワークを気に入って買った、もともとはテーブルクロスです」
ロフトの寝室にラックとチェストを置いて。チェストは節のある床材のイメージに合わせてパイン材に。ソックスはほとんど色柄もの。「靴下は派手だねって言われます (笑)。1枚の絵を選ぶみたいな感覚なんです」
越してきたのは昨年12月。「ここはすぐ裏も森で理想の場所です」
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苣木 紀子
独学で帽子製作を始め、企業デザイナーを経て2016年にブランド始動。NY、パリ、東京、福岡でコレクションを発表。
www.chisaki.co.jp
Photo: Reiko Touyama Text: Aiko Ishii
