祖母、母から譲り受けた洋服を身にまとい〝チャーミングバスターズ〟が登場。今の時代では出合えない、オンリーワンの魅力が詰まった宝の品々……。服に込められた物語と愛情、受け継がれるセンスの源について話を聞きました。
モデル/理彩子さん 受け継がれる母と祖母のお下がりvol.1

理彩子
モデル、デザイナー
大学院を卒業したばかりの、10歳年下の父・アダムさんと結婚。理彩子さんは幼少期をハワイで過ごしたそう。
「母はすごく質素で堅実な人。祖母も母もミシンを使いこなして、欲しい服があったら作るし、お直しもする。そんな環境で育ったので、私が服作りを始めたのも自然な流れだったように思います。あ、20%くらいは節約精神もあったかも(笑)」と話す理彩子さん。ブルーのワンピースはもともと付いていた肩パッドを抜いて、着やすくアレンジ。〈ミキモト〉で働いていたという母・嘉子さんから譲り受けたパールピアスとブレスレットも上品なアクセントを添える。「祖母を中心に実家が茶道・裏千家を教えていることから、母は着物をとても素敵に着こなすんです。たくさん譲ってもらったし、着物についての知識は母から教えてもらいましたね」
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理彩子
1994年生まれ。慶應義塾大学、文化服装学院を卒業。デジタルファブリケーションを生かしたコレクションを製作する。最近では3Dモデリングの技術を生かしコレクションのテキスタイルを使った家具の設計や製作もスタート。
チャーミングバスターズとは?
90年代のアメリカで使われたスラング。女の子がなぜか惹かれてしまう人気者の男の子のこと。ジェンダーレスな今、おしゃれでその存在が魅力的なGINZAガールズを敬意と親しみを込めてチャーミングバスターズと呼んでいます。
Photo: Yuri Manabe Text&Edit: Sakiko Fukuhara