こだわりや個性、ファッションの傾向がわかるのがワードローブ。丁寧にメンテナンスされてファッションアイテムが待機している。そんな服への愛情たっぷりな人たちの、クローゼットを取材しました!
アパレル販売員・杉田恵梨のクローゼット
大きな円柱の背面に構えたスニーカーマニアの理想形
杉田恵梨
アパレル勤務
杉田家では、靴はもちろん服の収納場所へも、エントランスからすぐにたどりつけるのが特徴。駅から少し離れた都下の立地と、しばらく空き家だった事情から格安で見つけた築45年の戸建てを、設計から依頼してフルリノベーションした物件だ。そこには独自のビジョンが光っている。
「構造上どうしても残さないといけない柱が数本あって、それをつなげたら玄関や居間から見ると大きな筒のようなパーティションに。その裏側を全面、シューズクロークにしたんです」
床から天井まで、かなりの容量を確保したところに、夫妻ともにコレクションしているスニーカーを収めたら、専門店のように見応えがある景色になった。その半円で囲まれた広めの土間に面した逆サイドは、家族用の上がり框で、そのまま衣装スペースへの入り口になっている。しかも、ドアを開けることもなく、直結!中に家族4人の年間通した着替えを収めている。リビングまでひと続きのフロアには、オフ白のカーペットを敷き詰めて、帰宅したら靴を脱ぎ、アウターをかけて、洗面所で手を洗って居間へ向かうという動線がこの上なくスムーズに出来上がっている。
「すべてがここで完結するので使いやすさは抜群。あちこちに荷物が散らかることがなくなり、コーディネートも選びやすくなりました」
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杉田恵梨
すぎた・えり>> 大手セレクトショップの販売員。同じくアパレル勤務の夫と就学前の兄妹の家族4人で、2023年春からこの家に住んでいる。憧れだった、玄関を開けるとすぐリビングという、海外でよくある間取りも参考に。
Photo_Yuka Uesawa Text_GINZA