2025年3月末、〈ヴァレンティノ/VALENTINO〉が東京国立博物館「表慶館」にて、華やかでドラマティックな夜を演出。2025年春夏コレクション「パヴィヨン デ フォリ(狂気の館)」のキーモチーフである猫とチェリーを中心に、気まぐれなエレガンスが花開いた。豪華ゲストの登場も!
〈ヴァレンティノ〉の幻想世界が広がった春の夜
「パヴィヨン デ フォリ」パーティを覗き見レポート

2025年春夏、アレッサンドロ・ミケーレが〈ヴァレンティノ〉の新クリエイティブ ディレクターとして見せる夢は、「パヴィヨン デ フォリ」。歓楽や驚き、ロマンスに満ちた濃厚なコレクションだ。
ローンチを祝した宴の舞台が、片山東熊が設計し、1909年に開館した表慶館。明治期日本の美学と意匠を今に伝える建物と、ミケーレの感性とのシナジーが弾けた。グリーン、レッド、ライラックの光で満たされた部屋をアップテンポな音楽が満たし、振る舞われるのは、チェリーブラウニーや、ミルクに着想を得たカクテル。夜の帳が降りると、続々と煌びやかなゲストたちが集結。フォトブースやクレーンゲームで、思い思いに遊び出す。
2025年春夏「パヴィヨン デ フォリ」が奏でるのは、夢幻のロマンティシズム。フリルやレース、リボンが共演し、ホワイトやレッドが甘いコントラストを描く。ミケーレにとっての美とは、普遍的なものではない。それは、新しい世界の意味を明らかにするものを感じ取り、互いににつながっていくことを可能にする力だ。無秩序の中に美を見出し、もしくは構築していくとき、そこに歓喜が溢れ出していく。
パーティの主役は、コレクションにもバッグとなって登場した「ル シャ デ ラ メゾン」。ミケーレがデザインし、淡い目と耳、ふわりとした毛並みがチャームポイントだ。コケティッシュで愛らしい猫とツーショットを撮るべく、ゲストたちは次々とカメラの前へ。
予期せぬ出合いを喜び、ストーリーテリングに没入する。ヘリテージとファンタジーがきらめいたパーティは、訪れたすべての人にとって忘れられない春の夜となった。
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Text_Motoko KUROKI