毎日のご飯、どんな器で食べていますか?センスのいい料理好きな方たちに、お気に入りの器を使った食卓のワンシーンをSNAPしてもらいました。ジュエリーブランド〈SHUN OKUBO〉のデザイナー・大久保俊さんの食卓とは?
料理好きなあの人の器SNAP。ジュエリーデザイナー・大久保俊さんの食卓

大久保俊/ジュエリーデザイナー
@shun_okubo
寒川義雄さんの器/青梗菜と厚揚げの搾菜炒め
品のある造形、かつ土の痕跡がまだ残っているかのような力強いテクスチャーを感じられる器は、広島で活動されている陶芸家・寒川義雄さんのもの。直径およそ19.5cmで適度な深さもあり、1〜3人分くらいのちょっとした炒め物などを盛り付けるのに便利。広島のギャラリーショップ、cite’で購入しました。
今回作った炒め物に入っている青梗菜の緑と、器の赤茶の土の鮮やかなコントラストが美しく、綺麗な色の野菜を盛るのも楽しくなります。どっしりとシンプルな形なので、几帳面になりすぎずにガンガン使えるところも魅力です。
tmh.のお皿/林檎と豚肉のクスクス
〈KODAMA TOKI〉製作による、ジュエリーブランド〈tmh.〉のお皿。イルカのマークはイタリアのルネサンス期に栄えたパッツィー家の紋章を元にデザインされたもの。このパッツィー家の紋章のシリーズは〈tmh.〉のジュエリーコレクションにもリンクしており、ブランドのインテリジェンスと世界観を表現しているアイテムです。
直径は18cmくらいで、トーストや目玉焼きなど、朝食用にも使い勝手が良いですが、今回はクスクスを盛ってみました。片方にクスクス、もう一枚にクスクスと和えて食べる煮込み料理を。クスクスはパリに住んでいたこと頃から好きになり外でも家でもよく作っていました。ちなみに私のパリでお気に入りのクスクス屋さんはモンマルトルにある「Le Petit Blue」です。
トム・サックスのスクエア皿/マッシュルームのサラダ
マッシュルームをスライスして盛り付けしただけというとても単純なサラダには、現代アーティスト・Tom Sachsのお皿を。サイズは約17✕17cmで、2016年に森美術館で行われた「宇宙と芸術展」にて購入しました。マッシュルームは漫画『美味しんぼ』では海原雄山がマッシュルームは火を入れると旨味を発揮する、と言っていたような気がするけれど、生のサラダでも十分に美味しく、バカにしてはいけません。
今回はスライスしたマッシュルームに塩、胡椒、オリーブオイル、ミント、パルメジャーノレッジャーノを加え、レモンを絞りましたが、ミントなど余計な色ものを省いて白い皿に真っ白に盛り付ければ、「Martin Margeilaの白いサラダ!!」というジョークでマルタンへのオマージュにもなったり、ならなかったり。
【番外編】AMETSUCHIの杯/Hoegaardenのロゼビール
料理ではありませんが、愛してやまない杯を最後にご紹介。京都を拠点に活動されている作家・芦田尚美さんによる〈AMETSUCHI〉の白くまの杯は、10年以上前に購入したものだったと思います。本当は2つあったのですが1つを割ってしまい……。まだ同じものを作っていらっしゃったら買い直したい杯です。
今回はヒューガールデンのロゼのビールを合わせましたが、ワインをこれで飲むと“葡萄酒”という言葉が浮かぶような、カジュアルな雰囲気が味わえるところがお気に入りの理由です。白くまの穏やかな表情も気持ちをホッとさせてくれます。私自身が熊好きというのもあり、即買いだった思い出があります。
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大久保俊
ジュエリーブランド〈SHUN OKUBO〉のデザイナー。パリのファッションブランドにて経験を積み、2007年に〈SHUN OKUBO〉をスタート。現在は中目黒に路面店を構え、Ray BEAMSなど全国でもジュエリーコレクションを展開中。
instagram:@shun_okubo Twitter:@SHUN_OKUBO www.shunokubo.com