東京・三軒茶屋の茶沢通りを1本入った場所に、ジェラートショップ「ヤヨイ東京」がオープン。手掛けたのは洋菓子世界大会で一位となったパティシエ、大塚陽介さん。「Japanese New Classic」をコンセプトに展開される、新たな解釈を与えたジェラートとは、どんなもの?
三軒茶屋にジェラートショップ「ヤヨイ東京」がオープン
世界に誇るパティシエ・大塚陽介が、日本の繊細な味を表現。

「路面店を作るなら、エッジのきいたデザートコースの専門店にすることも考えたんです。でもまずは多くのお客さまと気持ちを共有したいという想いが勝り、ジェラートを主軸にすることに。アイスクリームって、幼少期から、日常的な思い出とともに誰もの記憶にある、共通言語になりうると思ったからです」と大塚さん。
こうして、自分が作るなら、どんなジェラートにしたいかを考え始めた。そこで思い至った理想の姿が、「日本人として育ったからこそ表現できるジェラート」だったそう。
「甘味やコクを重ねて強さを生むのではなく、淡麗な中にも凛と際立つ味の存在感や、まるで生の果実のように芳醇なみずみずしさを表現したくて。不要なものをそぎ落とし、味の輪郭を浮き彫りにする製法を見出しました」と大塚さんは話す。
核となるのは、水。あれこれ試した中で、優しい軟水ながらも雄大な、神々しい自然の強さを感じる屋久島の水がイメージにぴたりと合ったのだとか。
ジェラートはミルクやショコラ、苺のほか、グレープフルーツ×金木犀やグランピスタチオなどのプレミアムフレーバーも含め、10種で展開。そのほか、イートイン限定のボンボンショコラやミルフィーユ、テイクアウト商品の焼き菓子など、ジェラート以外のスイーツもスタンバイ。8月からは大塚さんが得意とするデセールを基に、旬のフルーツとジェラートを組み合わせたパフェも登場予定だ。
ちなみに大塚さんは、これまで、バーテンダー・石垣忍さんとともに、スイーツとカクテルのペアリングを追求するユニット「PLAYGROUND」としても活動してきた。よって、ここ「ヤヨイ東京」のカクテルは、もちろん石垣さん監修。「プリマスジンを使ったジントニックが桃のジェラートと抜群に合います!」とのことなので、ペアリングの妙もあわせ、夏の涼を楽しみに、ぜひ三軒茶屋へ。
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Text: Ayako Tada