〈ドクターマーチン〉と伝説的バンドのザ・クラッシュとのコラボレーションモデルが遂に誕生。パンク・ロックを響かせながら、2022年10月6日(木)に発売される。
〈ドクターマーチン〉×ザ・クラッシュ、英国パンク・ロック精神を足元に
1976年結成、ロックの景色を塗り替えたイギリスバンド、ザ・クラッシュ。彼らの足元にはいつも〈ドクターマーチン〉のシューズがあった。
高いシューズメイキング技術でワークブーツを作ってきたブランドは、いつしか若者のサブカルチャーと密接につながった。そしてそれがパンクの倫理にもはまり、70年代を通して自由や反抗の証として履かれるように。
その流れの先頭を走っていたのが、ザ・クラッシュの面々だった。激動の時代、「俺たちは反独裁であり、反暴力であり、反人種種差別であり、創造性に賛同する」と語りながら、強く深く心をえぐる音を作ったバンド。〈ドクターマーチン〉は、彼らのエキサイティングな音楽性、型破りなパフォーマンスと共にパンクシーンを彩った。その精神は今もなお、変わらずに受け継がれている。
そして2022年、ブランドとバンドがついにコラボレーションを実現。ある意味、〈ドクターマーチン〉の真骨頂とも言えるかもしれない。登場するのは、[1460]8ホールブーツと[1461]3ホールシューズの2型。
まずは、デザインの基調色。音楽ファンなら既にお気づきだろう、[1460]8ホールブーツのミリタリーグリーンはバンドの1stアルバム『白い暴動(原題: The Clash)』、[1461]3ホールシューズのチェリーレッドは4thアルバムの『サンディニスタ!』のジャケットカラーをそれぞれ元にしているのだ。
しかしこのコラボレーションモデルを何よりも特徴づけているのは、レザーにトップコートを加工した素材・アルカディアレザーだと思う。履きこむにつれ表面のコートが落ちて、下地の色が露出していくのだという。ボーカルのジョー・ストラマーの愛器・通称「ストラマキャスター」を彷彿してしまう。このギターも、黒の塗装が年々剥げて下塗りや地のサンバーストが露わになっていき、その変化も含めてジョー本人やファンに愛されたのだ。
経年変化を楽しむこと。それも、他の誰にも出せない自分だけの変化を。音楽は目には見えないけれど、その精神はモノとの付き合い方にもはっきりと現れる。
コラボレーション企画では上記2型に加えて、公式オンラインショップと「Showroom TYO」限定のアイテムも発売される。40年以上前にザ・クラッシュが履いていた靴が作られたのと同じ工場・同じ技術で、[MADE IN ENGLAND製]モデルを製造。スムースレザーを使った正統派な佇まいのなか、かかと部分のロゴがパンチを加える。代表的なアルバムのカラーにちなんだ7セットのシューレースもついているという豪華さにも、思わず目を見張る。
パンク精神を十二分に表現したこのコラボレーションは、〈ドクターマーチン〉の新たな記念碑になるだろう。それだけでなく、ファッションと音楽の関係についても考えるきっかけをくれるかもしれない。
さらに、発売を記念して、映画監督・ミュージシャンのドン・レッツがザ・クラッシュのプレイリストを作成。アルバムやソロ キャリアからのカットを集めただけではなく、彼らに影響を与えた音楽や、逆に彼らから影響を受けたアーティストの作品もミックスした。
「”音のぶつかり合い”の連続が選曲のポイント。ザ・クラッシュの何がいまだに多くの人の共感を呼んでいるのか、よく考えたんだ。……彼らは音楽の持つ力を理解し、それが現実に変化をもたらすことを信じていたんだ。あとは、グルーヴと見た目の重要性。これは、21世紀の若者にも大事な要素だよね」(ドン・レッツ)。
Spotifyの「ドクターマーチンチャンネル」にて、今につながるパンクのレガシーに触れてみよう。