No.334 / 2025年3月12日発売

MAGAZINE

フラジャイルな白昼夢

穂志もえか in〈フェンディ〉

PROMOTION

〈フェンディ〉メゾン創業100周年を多角的に祝福！

〈ロエベ〉クラフトから生まれるアートとファッションの交差点

クラフトから生まれるアートとファッションの交差点

〈ロエベ〉everything involves craft

〈無印良品〉理想のチノパンの条件

〈茉莉花〉と、ごきげんな春

軽やかなムードに衣替え。春も〈バブアー〉と一緒に

〈バーバリー〉私とトレンチコートの物語

中田クルミ&中田みのり姉妹が潜入！

【動画】Levi's®のショーで突撃インタビュー🎤

レイクホテルができる前の大衆浴場の温泉がホットスポットだったのよ

『ホットスポット』8話イメージイラスト／オカヤイヅミ（イラストでも全話振り返ります）

CULTURE

〈テンベア〉と初めてコラボレーションした全4種類が数量限定で登場

〈テンベア〉　「ディーン&デルーカ」　初コラボ

LIFESTYLE

桜舞う待望の新作がやってきた！

FASHION

またも名バッグの予感

G's CHARM

No.333 / 2025年2月12日発売

十人十色のマイルーム vol.1

東京・西麻布にニューオープン！

春の“バズりビューティ”予報 vol.1

イットカラーは透き通る ピンク&ブラウン

BEAUTY

東京ケンチク物語

平松洋子「小さな料理 大きな味」

小さな料理　大きな味

家入レオ「言葉は目に見えないファッション」

「自分をごまかさないで、正直に生きたい」家入さん自身が今感じる心の内面を丁寧にすくった連載エッセイ。

スニーカー愛が止まらない！

私と部屋

毎日22時に更新。タロット使いのJON（犬）が、あなたのために毎日リーディング。その日の「対策」を星座別にお伝えします。

JON（犬）の毎日占い「 今日を過ごすヒント」

占い師章月綾乃さんによる、12星座別月間占い。星の声に耳を澄ませれば、過ごし方のヒントが見えてくる！ あなたの現在地点と今月の運勢は？

章月綾乃「開運レター占い」

きれいな人のポーチの中身

トップスドッグズ

GINZA4月号

GINZA3月号

ファッション,スナップ,ストリートスナップ,カメラマン,カメラ女子,スナップショット

GINZA2月号

日用品,道具,雑貨,ファッション,合羽橋,インテリア

ハイセンスな86人の愛用品を大調査！

GINZA1月号

ファッション,お買い物,欲しい物,バッグ,シューズ,アクセサリー,ジュエリー,腕時計,GINZA,12月号

着たい！買いたい！やってみたい！

GINZA12月号

前立てを重ねたエポレット付きのシングル。印象的なカーキの色合いも目を引く橋本愛さんのコート。
「出合いはもう5年以上前です。ワードローブに一着もトレンチを持っていなかったので探していました。タイムレスで、本当に一生着られるものだから、長く愛せるデザインのものがほしいと思って。最初はハニーカラーの、いちばんトラディショナルなモデルを買うつもりだったんです。でも、この玉虫色の主張しすぎない光沢に目を奪われました。実はメンズのもの。私の身体には意外とフィットしていて、王道ではないところがむしろ自分らしいかなと感じました。当時は人と違うものへの興味が強くて、いまより貪欲だったかもしれません。ベーシックだけれども、誰ともかぶらないコート。そこに惹かれました」
デフォルメされた裏地のバーバリーチェックも、特に気に入っている点だ。
「もともとチェック柄が好きなんです。袖をまくると目に入るし、ふとした瞬間に裾からのぞいて、スタイリング次第で主張させたり隠したりできる。人に見せるためではなく、自分が楽しむためのファッションが体現されている気がして、その精神にも共感します。いまはエッジを効かせたスタイリングで合わせていますが、これから長い時間を共にしてどう変化していくのか……。シーズン毎にワードローブを買い替えるとかは苦手だから、いつも自分がおばあちゃんになったらどう着るかを想像して洋服を選ぶようにしているんです。ブロンドの髪も鈍く光るコートの色と親和性があるなと思ったけれど、シルバーヘアになってもきっと可愛いはず。いまから楽しみです」

橋本 愛

はしもと・あい&gt;&gt; 1996年生まれ、熊本県出身。NHK大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』に出演。映画は2本が待機中で『早乙女カナコの場合は』が3月14日に、『BAUS 映画から船出した映画館』が3月21日に公開。

俳優・橋本 愛

「代々受け継がれていくものに宿る美しさがある」。〈バーバリー〉のトレンチによく袖を通していた父親から、そう教えられて育ったと話す家入レオさん。
「ちょっと背伸びして手に入れた一着は、大事にもするし、心も人生も育んでくれますよね。私は社会に出るのが早かったので、いわゆるクォーターライフクライシスが20代前半にやってきたんです。それで2018年に自分探しのために旅したロンドンで、コートを買おうと決意して。羽織るまでは意気揚々としていたのに、鏡に映る自分を目にした途端に『いいものを着るには、中身のある人間になることも大切なんだ』と思い知らされました。でも振り返ってみて、そこで『まだ早い』とわかりながらも投資したからこそ、日本に戻ってからのインプットがあったなと感じます。良いものをたくさん吸収したいと、エンターテインメントや人との出会いを求めたり。一着のコートを通して、より自分を高めていく気持ちを手にすることができました」
30歳を迎えて、コートとの距離感にも少しずつ変化が出てきているようだ。
「春と秋のためのコートって、いちばんの贅沢ですよね。クローゼットの奥にいる時間が長いけれど、シーズン毎に合わせてみて自分自身の成長と向き合うツールになっていました。ようやく最近、少しなじんできたかな。普段はカジュアルだけど一点、コートだけはきちんとしたものを取り入れる。それだけで気持ちも変わるから、やっぱり洋服って力をくれるものだと感じます。いつか本当の意味で着こなせるようになったら、父とそろってトレンチコートで出かけて、一緒にお酒を飲んだりできたらいいですね」

家入レオ

いえいり・れお&gt;&gt; 1994年生まれ、福岡県出身。17歳でメジャーデビュー以降、ドラマ主題歌やCMソングなども多数担当。昨年10月に8枚目となるアルバム『My name』を、1月8日に新曲「雨風空虹」をリリースした。

アーティスト・家入レオ

ヴィンテージを手に入れたのが20数年前。ニューヨークへの引っ越しから帰国と、幾度かの大きな断捨離を経ても船越綾さんが手放さなかった一着だ。
「師匠（木俣歩）が〈バーバリー〉のトレンチコートをとても格好良く着ていて、それに憧れていました。でも当時は、とても手が出せなかったのでがんばって古着で探して。そのうちに見つけたのがこの軽くて薄手のモデル。うれしくて真冬でも『寒いけれどおしゃれは我慢だから』と無理して着ていました（笑）。今日と同じように、ヴィンテージのスウェットやデニムに合わせたりして。やっぱり形や佇まい自体がエレガントだから、上から羽織るだけで素敵になるんです。いつものカジュアルに品を添えてくれる。自分を少しステップアップさせてくれるような、そんな存在でした」
好みのスタイルは昔とほぼ同じだけれど、NYでの暮らしはファッションに対する価値観を一変させたと船越さん。
「海外では流行を追いかけるよりも、自分に合ったものを選んで着ている人が多いですよね。その人らしいスタイルを楽しんでいて、それが魅力的で。そういう姿勢に親しんでいくうちに、洋服との向き合い方が変わりました。似合うものを、長く大事にしていく。そうやって取捨選択してきたなかでも、手元に残ったのがこのトレンチコートです。今ならざっくりとしたオーバーサイズが気分だから、上からシャツを重ねてボリューム感を出して。古着のスウェットに、パンツはローウエスト気味にはきたくてあえてメンズを。クラシックだからこそ着こなし方で変化を出せる。これからも、生涯付き合っていくんだろうなと思います」

ふなこし・あや&gt;&gt; 渡米は2009年。NY・ブルックリンでの生活とキャリアを経て20年に帰国。現在はファッション誌やカタログ、セレブリティのスタイリングを担当する。 
Instagram_<a href="https://www.instagram.com/ayafunakoshistylist/">ayafunakoshistylist</a>

スタイリスト・船越 綾

「最近になってまたトレンチコートが気になり始めたんです」と菊乃さん。中高生時代に古着で見つけた〈バーバリー〉を着用していたものの、背伸びをしているように感じて一度は手放したそう。
「いまの年齢になって、やっと大人な印象で、颯爽となびかせて歩いてみたいと思えるようになりました。ちょうどラッパーのエイサップ・ロッキーがトレンチにネクタイを合わせていたりするんですよね。それがすごくクールで。プレーンな白シャツにバーバリーチェックのタイでコーディネートしてみました。あえてカチッとはさせずに、シャツは後ろだけデニムにタックイン。横長のスポーティなサングラスではずして、足元のローファーも洗練されたタイプではなくヘアリーで丸みのあるシルエットのものを合わせました。そこにスウェードのグローブが、日常とは違う、ワンランク上なムードを演出してくれるかなと。ストレートにではなく、ひと癖ある要素をプラスした方が、自分らしく着こなすエッセンスになる気がします」
選んだのはヘリテージの〈ウォータールー〉。ゆったりとしたシルエットのラグランスリーヴと長めの丈感が特徴だ。
「デニムと合わせたいから、ロング丈が格好いいかなと思って。気軽にTシャツでもいいし、逆にもっとフェミニンでも似合う。ウエストベルトをしっかり締めるだけでも、違ったシルエットになりますよね。何度も袖を通して、自分の身体になじむようになったらまた雰囲気も変わってくるんだろうなと思います。大事に育てていける、ロマンのあるアイテム。そんな普遍のストーリーがあるところに、あらためて魅力を感じています」

菊乃

きくの&gt;&gt; 1990年、東京都生まれ。サンフランシスコ、ロンドンで写真とアートを学ぶ。2015年にメンズブランド〈PURPLE THINGS〉をスタート。〈マーモットキャピタル〉のディレクターも務める。

モデル、デザイナー・菊乃

1世紀を越えてなお、ブランドを象徴するアイコンでありロックスターから王室まで、幅広い層が認めるブリティッシュコートの真髄。その背景と、知られざるトリビアを深掘りしてみる。

現代では一般的な“コットンギャバジン”。だが、この誕生なくしては私たちがトレンチコートに袖を通すことはなかっただろう。ブランドの始まりは1856年。雨や曇りが多いイギリスで「衣服は天候から人々を守るものであるべきだ」と考えた、弱冠21歳のトーマス・バーバリーによって創設された。その彼が1879年に世に送り出した新素材が、ギャバジンだ。高密度に織り上げた、綾織のコットン地。軽量で通気性があり、撥水性に優れたギャバジンはレインウェアを一変、極寒の地へと赴く探検隊をも魅了した。1893年にはノルウェーのフリチョフ・ナンセン博士がギャバジンを着て北極圏へ。イギリスの南極探検隊を率いたアーネスト・シャクルトン卿も、その三度の遠征でアンサンブルを着用。自動車のエンジンをギャバジン地で包んで、凍結を防いだと言われている。そして、雨に強いこの優れた素材を使用して、英国の兵士を守るために考案されたのが〈バーバリー〉のトレンチコートだ。エポレットやベルト、Dリングなど、各ディテールはそれぞれ具体的な目的を果たすために取り入れられたもの。雨風をしのぐストームフラップなど、機能性の追求がデザインとなり、永遠のコードとなった。丈夫で洗練されたコートは瞬く間にファッションアイテムとして人気を博し、男女を問わずジェンダーレスに着用されるように。ハリウッド映画でも名優たちが羽織って登場した。こうして、全天候型のコートは世界に浸透し、英国スタイルの象徴として100年以上もの間愛され続けている。

〈バーバリー〉に惹かれる理由

伝統ある“MADE IN UK”を支えるのが、コートだけを専門に作る自社工場の存在。北部にあたるヨークシャー州にあるキャッスルフォード・ミルだ。熟練した職人たちによるハンドメイドで、127もの工程を経て作られている。ボタンからベルトループまで、仕上げは全て手作業。なかでも特に手の込んだ工程を要する襟は8つのパーツにわかれ、完璧にフィットするカーブに仕上げるために200針以上のステッチを施すという。専門のテーラーでも、縫い上げの技術を覚えるのに1年かかる複雑さだ。また中北部のキースリー近郊、クロスヒルズには、1880年代に建てられたバーバリー・ミルが。ここはトーマスが生み出したコットンギャバジンと、より繊細な綿を使ったトロピカルギャバジンの生産本拠地。染色から織りまで一貫して手掛けている。生地の検品も1枚1枚手作業で。また、ヘリテージ・トレンチコートに使用されるバーバリーチェックのライニングの布地もここで織られている。いずれの工場も、現在は100%再生可能な電力で運営されている。

“永遠なる”と称されるには、流行に左右されない端正なルックス以外にも理由がある。例えば、コートの袖口はやや長めに作られていて、汚れや擦り切れなどが気になってきたらカットして補修できるよう最初から考慮されている。こうしたお直しやパーツ交換、縫い付けといった修復をする「ReBurberryサービス」では、ほかにもプロの手によるリフレッシュや撥水性を維持するためのリプルーフィングトリートメントを実施。またリプルーフィングでも、従来より環境負荷の少ない無毒性の製品を使うケアがなされているそうだ。

3シーズン前の着任以来、ロンドンの公園でショーを披露してきたダニエル・リー（チーフ・クリエイティブ・オフィサー）だが、今季は舞台を移してロイヤル・ナショナル・シアターを会場に。打ちっぱなしのコンクリートに趣があるブルータリズム建築が選ばれたのは、イギリス人アーティスト、ゲイリー・ヒュームとコラボレートしたため。1990年に展示された工業用防水シートをカットした作品［ベイズ］にインスピレーションを得て、ゲイリーにセットを依頼。鮮やかなグリーンのファブリックで仕上げたインスタレーションがランウェイを彩った。この機能的で保護に優れた“素材”へのアプローチが、「〈バーバリー〉とのつながりを体現」しているとダニエル。今シーズンもブランドのDNAであるアウトドアを軸に、アイコニックなトレンチコートを再構築したアイテムを多数披露。オーガンジーをフェザーのように飾ったオーバーサイズトレンチや、エポレットをあしらったボウブラウス、ストームシールドがボレロのように広がるドレスなど、いずれもエレガントな仕上がり。軽やかな季節へと誘われるコレクションとなった。

グローバルキャンペーンに日本人として初めて登場した水川あさみも会場入り。プライベートでも〈バーバリー〉を愛用するSnow Manの向井康二はショーのためにロンドンへと弾丸で旅したそう。アンバサダーを務めるタイの俳優、ブライトことワチラウィット・チワアリーや、韓国の俳優ソン・ソックなどのアジア勢も華を添えた。

ファッションアイコンたちも厚く支持。それぞれテイストは違えども納得のおしゃれ度で、トレンチコートの奥深さを実感。

〈バーバリー〉のトレンチコートに焦点を当てた期間限定のポップアップストアが、2月26日（水）より伊勢丹新宿店1階のザ・ステージにて開催される。 
シーズナルやヘリテージのトレンチのほかに100着限定で登場するのが、“Restored Trench”。世界のヴィンテージストアから時代やスタイル、ライニングやタグの異なるトレンチコートを収集。キャッスルフォードの自社工場のスペシャリストチームが、丁寧に修復を手掛け、復元したベストコンディションのヴィンテージだ。いずれも1999年以前に発表されたデザインで、1枚1枚にシリアルナンバーが付与され、ネックチェーンには「Proudly Restored by Burberry」と刻印。世界でたった一点のスペシャルなコートとなる。また、対象のトレンチをパーソナライズ（ボタンやパッチ、刺繡）できる、通常は路面店のみで行っているサービスを本ポップアップでも展開。期間中は〈バーバリー〉がキュレイターになり伊勢丹全館のBGMをジャック！会場でプレイリストももらえるので、ぜひ足を運んで自分にぴったりなトレンチコートを見つけてみて。

〈BURBERRY〉Trench POP UP

会期＿2月26日（水）〜3月4日（火） 
会場＿伊勢丹新宿店 本館1階ザ・ステージ 
東京都新宿区新宿3-14-1 
Tel＿03-3352-1111 
営業時間＿10:00〜20:00

問い合わせ

バーバリー・ジャパン 
Tel_0066-33-812819

〈バーバリー〉私とトレンチコートの物語

私とトレンチコートの物語

俳優・橋本愛

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