昨年12月に刊行し、好評を博した小池一子氏による書籍『イッセイさんはどこから来たの? 三宅一生の人と仕事』。本書に収録された横尾忠則氏によるイッセイ ミヤケ パリ・コレクションの招待状から厳選された約10点が、6月26日(火)から森岡書店で展示される。
『イッセイさんはどこから来たの?』発売記念展
『イッセイさんはどこから来たの? 三宅一生の人と仕事』とは
2016年、ドイツの出版社タッシェンから発売された『Issey Miyake 三宅一生』に収録されている小池一子氏のエッセイ8章に、書き下ろし1章を加えた著書。独自の観点で、一貫して衣服の概念を変えるものづくりを行ってきたデザイナー三宅一生氏。その活躍と制作を、特別な距離で見守り、関わってきた小池一子氏のテキストは、三宅氏を中心にその時代感覚も巧妙に描き出し、ドキュメンタリーとしても興味深い作品となっている。
扉絵と各章には美術家の横尾忠則氏が1977年から1999年まで手がけたイッセイミヤケ パリ・コレクションの招待状の中から29点をカラー図版で掲載している。装幀はアートディレクターの浅葉克己氏。活版印刷の重厚感ある縦組みの日本語テキストと、洗練された横組みの英語テキストが対を成し、浅葉氏の手腕が光る単行本だ。
今回展示される招待状は、本来は関係者のみに送られる貴重なもの。巧みなグラフィックはもちろん、紙のテイスト、印刷技術へのこだわり、大判ならではの圧倒的な迫力と美しさを体感してみたい。
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三宅 一生
デザイナー
1938 年広島生まれ。多摩美術大学卒業。1970 年、三宅デザイン事務所設立。1973 年からパリコレクションに参加。衣服デザイナーとして、活動の当初から“一枚の布”を基本理念に据えて身体と布の関係を問い、創作活動を続けてきた。既成の枠にとらわれない自由な発想を、ねばり強いリサーチと実験のプロセスを経て現実化するものづくりの姿勢は、現在に至るまで一貫している。
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小池 一子
クリエイティブ・ディレクター/十和田市現代美術館館長
1936 年東京生まれ。早稲田大学文学部卒業。1980 年の「無印良品」の創設に携わり、以来アド バイザリーボードを務める。また「現代衣服の源流展」(1975 年、京都国立近代美術館)、ヴェネツィア・ビエンナーレ建築展 日本館「少女都市」(2000年)、「田中一光とデザインの前後左右」 (2012 年、21_21 デザインサイト)などの展覧会の企画、ディレクションを行う。83 年に日 本初のオルタナティブ・スペース「佐賀町エキジビット・スペース」を創設・主宰し、多くの現代美術作家を国内外に紹介した(~2000 年)。編著書に『ISSEY MIYAKE East Meets West 三 宅一生の発想と展開』(平凡社、1978 年)をはじめ多数。武蔵野美術大学名誉教授。
『イッセイさんはどこから来たの? 三宅一生の人と仕事』
企画:北村みどり/著者:小池一子/装幀:浅葉克己/扉絵:横尾忠則
判型:B5判 ハードカバー
表紙:布クロス貼り(箔押し) 和英・両面表紙
ページ数:206 ぺージ
テキスト:和英完全バイリンガル(和文:活版印刷) 扉絵点数:21 点(表裏合計:29 図版)
定価:本体 ¥3,200
発行元: HeHe (ヒヒ) Tel: 03-6303-4042
『イッセイさんはどこから来たの? 三宅一生の人と仕事』 発売記念展
期間:2018年6月26日(火)〜 7月1日(日) 13:00〜20:00
会場:森岡書店
住所:東京都中央区銀座1-28-15 鈴木ビル
Tel:03-3535-5020
Text&Edit: Hiroko Chihara