ふとしたときに引っかかる小さな思案ごとから、長年抱え込んでいたお悩みまで。きれいにまつわるあなたの問いかけに、ビューティライターのAYANAがお返事します。
きれいのお悩み投函箱 vol.3
あなたとAYANAの一問一答 「フェイスパウダーによる“崩れ”を解決したい!」
📩 お手紙 📩
メイク崩れがこわくて、ついパウダーをたっぷり使ってしまうのですが、すると今度はつけすぎによるヨレが発生してしまいます。乗せても乗せなくても崩れるなんて……どうしたらいいんでしょう?パウダーの適量が知りたい!
💌 お返事 💌
お気づきの通り、肌の上に乗っているものが少ないほどメイク崩れも起きにくいです。今回は、いかに量を控えめにしながらベースを美しく仕上げるかの極意と、薄膜仕上げの優秀パウダー紹介、この二本立てでいきたいと思います。
まずはミニマム量でベースメイクを仕上げるコツ。
・スキンケアで保湿をしっかりしておくこと。肌が乾燥を察知するとメイクが崩れる可能性が高まります。
・スキンケアクリームなどが肌に残った状態でベースメイクを始めないこと。スキンケアのあとしばらく間を置いてなじませるか、すぐにベースメイクに入るなら軽くティッシュオフを。ファンデが崩れる原因になります。
・全顔同じ厚さでファンデーションを乗せない。特に目・口・小鼻周りとフェイスラインは量を最小限に。動きが多い場所、皮脂分泌量が多い場所は極力抑えると◎。
・積極的にカバーしたい箇所には、ファンデを重ねるより少量のコンシーラーを。
・日中テカりやすいなら、未然に抑える下地を仕込んでおく。たとえば〈ヘラ〉のエアリーパウダープライマーは、ファンデの前に使うユニークなパウダー状下地。クレイ配合で、皮脂吸着機能があるだけでなく毛穴をなめらかにカバーしてつるんとした肌に整えてくれます。優秀!
こんなふうに、仕上げのパウダーよりも前の段階でできることが、実は結構あります。
次にパウダーの選び方・使い方です。
とっても普通のアドバイスなのですが、粒子が細かくてスキンケア成分が配合されているものだと、肌になじんで粉っぽくなりにくいです。〈エトヴォス〉のミネラルリフレクティングスキンパウダーは、セラミドや椿油などが配合されていてかなりしっとり。カラーパールもブレンドされているため、うるおいと光、両方からのさりげないツヤが美しい仕上がりを作ってくれます。
もうひとつご紹介したいのが〈NARS〉のライトリフレクティング プリズマティックパウダー。繊細なパウダーで世にも美しい肌を完成させるのはNARSのお家芸ですが、これはそこに多色プリズムによるリフレクション効果をプラスしたもの。肌のくすみを飛ばして、美しい光のツヤとともにトーンを整えてくれます。粉がとても微細なので肌に乗っている量もミニマムこの上なしです。
ご紹介したこれらのパウダーは、美しいツヤのある仕上がりを教えてくれます。「私ってついパウダーをたっぷり乗せてしまうんだよね」という人は、テカリが怖くてパウダーで撃退しようとしてしまう傾向がありますが、この美しい仕上がりを知ると、少しのテカリはツヤの範疇と捉えることに慣れ、塗布量を自然に抑えることができるかもしれません。
肌と一体化して自然な仕上がりを叶えるものを選びつつ、小鼻や額などはある程度しっかりと、他は量を控えめに使っていくのもポイント。個人的にはブラシでふわっとかけたほうが、“乗せすぎ”を防げる気がします。
🗣️
AYANA
ビューティライター。コラム、エッセイ、インタビュー、ブランドカタログなど広く執筆。化粧品メーカー企画開発職の経験を活かし、ブランディングや商品開発にも関わる。2021年、エッセイ集『「美しい」のものさし』(双葉社)を上梓。文章講座EMOTIONAL WRITING METHOD(#エモ文)主宰、OSAJI メイクアップコレクションディレクターも務める。
Photo&Text: AYANA