ふとしたときに引っかかる小さな思案ごとから、長年抱え込んでいたお悩みまで。きれいにまつわるあなたの問いかけに、ビューティライターのAYANAがお返事します。
きれいのお悩み投函箱 vol.2
あなたとAYANAの一問一答
📩 お手紙 📩
私は上唇と下唇で色が異なるうえ、血色もあまりよくありません。
シアーリップを使ってみたいのですが、どう整えるといいのでしょうか。
💌 お返事 💌
「上下の色差」と「血色感」という2つのお悩みに分解しましょう。まず色差のほうですが、揃えようとしなくてもいいんじゃないでしょうか。「左右で目の形が違うのですが、メイクでどう揃えたら良いでしょうか?」というお悩みをいただくことがあるんですが、個人的には、片方が一重で片方が二重の顔立ちってすごくかっこいいと思うんですね。オッドアイも素敵じゃないですか?同じように唇も、色合わせに熱量を注ぐのはマストではないと思います。そこに奥行きや、その人らしい魅力が宿るのではないかと。
次に血色感ですが、これは補ってあげていいのかなと思います。そのうえでシアーリップを楽しむ方法を、ふたつの方向からアドバイスさせてください。
まず、ファンデーション前に使うコントロールカラーのように、唇にベースを仕込むという方法です。たとえばゲランから登場するルージュ ジェ ナチュラリー コレクション。下地ではなく口紅ですが、カラーが肌色の延長なので、程よいカバー力の薄膜で、血色感のあるニュートラルな唇の色に整えてくれるんです。これを使ってからシアーリップを重ねてみてはいかがでしょうか。
また、唇の形が曖昧に感じられるなら、オサジのニュアンス リップ ボーダーライナーもおすすめです。太めの芯となじむ発色、ぴったりとフィットする使い心地で、唇の色と形を整えることができます。ルージュ ジェほどの隠蔽力はないですが、血色感をしっかりと付与しながら、ヘルシーなぷるんとした唇に整えてくれます。こちらをシアーリップのベースにしてもいいでしょう。
もうひとつの方法は、シアーなのに発色がはっきりとしたリップを選ぶこと。シアーリップはツヤと透明感が命なので、発色は控えめ……というイメージがありますけど、最近は高発色のものも目立ってきています。たとえばNARSのアフターグロー センシュアルシャイン リップスティック。いつも使っているものよりもパキッとした印象の色を選ぶと、ハッとする発色なのになじむという不思議なバランスを楽しめるはず。
自分の唇の色と形、色差までを美しい個性と捉え、それを活かしたメイクアップができるといいですよね。マスクから解放され、リップメイクが楽しくなってきたムードのなか、さまざまなブランドから魅力的な商品が出ています。ぜひいろんな方向性を試しながら、シアーな唇を楽しんでください!
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AYANA
ビューティライター。コラム、エッセイ、インタビュー、ブランドカタログなど広く執筆。化粧品メーカー企画開発職の経験を活かし、ブランディングや商品開発にも関わる。2021年、エッセイ集『「美しい」のものさし』(双葉社)を上梓。文章講座EMOTIONAL WRITING METHOD(#エモ文)主宰、OSAJI メイクアップコレクションディレクターも務める。
Photo&Text: AYANA