ミュージシャン・Aya Gloomyが新曲「IRO IRO」をデジタルリリース。彼女の世界観が炸裂するMVも同時公開された。
膨らみ続けるAya Gloomyの宇宙。1年ぶりの新曲「IRO IRO」発表!本人からメッセージも

GINZAチャーミングバスターズにも名を連ねるAya Gloomy(彼女のコレクションが披露された記事はこちら) 。カラフルでかわいくて、弾けてる。のだけれど、音楽を聴くと彼女の抱えている宇宙がもっともっと複雑で陰翳に富んでいるがわかる。
ファッションを見ると、90年代や00年代のテイストをはらみながら、独特で強い“らしさ”に包まれたスタイル。個性派ぞろいのチャーミングバスターズの中でもそれは際立っていて、ぱっと見でも、この子って何か違うなとわかる。でもAyaのこの“何か違うな”は、音楽という形でとことん開花している。メディアで見かけるだけだと、ポップでエレクトロな音楽を想像する人が多いと思う。間違っていない。彼女の曲はポップでエレクトロ。だけど同時に、とても繊細でメランコリックなのだ。
16歳から独学で音楽制作を始め、以来作詞作曲からアートワークまで自身でプロデュースしている。
戸川純や真鍋ちえみといったテクノアイドルやDip in the Poolといった日本のミュージシャンプリンセス・ノキアのような米ラッパーの影響も指摘されているけれど、その中の誰にも似ていないまさに彼女だけの音楽がある。シンセテクノなのは確かなのに、懐かしさに溢れてもいる。J-Pop的な湿り気が抜けていなくて、それが味となり海外での評価にもつながっているのだろう(彼女のYoutubeチャンネルでは、英語の書き込みが大多数だ)。
そして、2021年のアルバム『TOKYO HAKAI』から1年を経て発表されたのが、今回の「IRO IRO」。盟友でもあるミュージシャン・Mahne Frameが始めた新レーベル「21N FUN」からのリリースだ。
「IRO IRO」カバー写真
エレクトリックサウンドはさらに洗練され、不思議でスペーシーな世界観をしっかりと支えている。歌詞は日本語で書かれているが、Ayaのほんのり甘い声が独特の節で歌うので、どこか遠い国の言葉のようにも聞こえる。気が付いたら何度も何度もリピートしているような、中毒性のある楽曲だ。
Mahneが監督したMVでは、古ぼけた公園にあるスペースシャトルの遊具の中で宇宙を夢見るAyaのストーリーが展開。本人スタイリングの衣装も相変わらずものすごく“Kawaii”。まさにいろいろな色が踊り、浮遊し、楽曲の世界をビジュアライズしている。
Aya自身、服だけでなくヘアーもいつもカラフル。黄色、緑、ピンク、青と毎回全力で鮮やかな色を置いている。「IRO IRO」は彼女自身を表す曲でもあるのだろう。でも、聴けば聴くほどそういう固定的なイメージは融解していって、音の中で気持ちいいほどに自由に浸れる。
そして、本人からGINZA読者に向けて、メッセージも届いた。
「ginzamagをご覧のみなさま、こんにちは。音楽を作っているAya Gloomy です。カラフルな異世界に浮いて行ける新曲『IRO IRO』ができたのでみなさま聴いて頂けたら嬉しいです☆彡」
モデルや古着ショップ「pompom shop」運営など多岐に渡る才能を見せるAya Gloomyの宇宙は広がり続ける一方で、これからも目が離せない。
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Aya Gloomy
東京都出身。16歳から独学で音楽制作を始め、以来作詞作曲、アートワーク、独特なファッションまで全てをAya自身がプロデュースしている。その評価は日本国内に留まらない。Apple MusicのラジオパーソナリティーであるMatt Wilkinsonのラジオ番組で楽曲をプレイされたり、Yves Tumor、Mykki Blanco、Silent Servant、Nothingsなど、多くの海外アーティストの来日公演で共演を果たした。2021年4月にリリースされた彼女の最新のアルバム『TOKYO HAKAI』は、日本のカルト写真家、都築響一がジャケットを撮影。デジタル配信と12インチレコードでリリースされ、多くの楽曲がSpotifyやApple Musicの公式プレイリストにランクインしている。