6月のエンタメをレビュー!GINZA編集部がレコメンドする新刊をご紹介。
狂おしいまでの情熱と手の届かない肉体への恋慕に圧倒される一冊
6月のG’s BOOK REVIEW
『あなたの迷宮のなかへ─カフカへの失われた愛の手紙─』
マリ=フィリップ・ジョンシュレー
チェコ語の翻訳者ミレナとフランツ・カフカは、それぞれにパートナーがいながら恋に落ち文通を続けていた。カフカが送った手紙は公刊されているものの、ミレナからの書簡は発見されていない。フランス人作家が多くの資料を基に彼女の内側に入り込み、フィクションとしてその声を蘇らせた一冊。狂おしいまでの情熱と手の届かない肉体への恋慕に圧倒される。
🗣️
Recommender_北村浩子
今月心に残った文章《「評価される姿こそが、より自分らしい姿だ」という思いはどこから来るのだろう》(山崎ナオコーラ『あきらめる』より)