遡ること半年前、「年末はどこ行きたい?」と何気なく彼女に問うてみたら、返す刀で「テキサス」と言うではありませんか。そう、アメリカ合衆国テキサス州です。私はのけぞりました。だって、テキサスには私も10年くらい前から興味をいだいていたんですから。まぁ、彼女はヒューストン、私はオースティンに興味があったという方向性の違いはあれど、いずれもそう離れてはいません。ならば、どっちも行っちゃえ! ってことで、クリスマス・イヴから大晦日まで、ヒューストン&オースティンに滞在してきます。彼女との海外旅行ということで、しっかり計画してみました。今回はオースティンの行きたい場所をお伝えします。ヒューストン編はこちらから
オースティンは映画フレンドリーな街らしい。
“Keep Austin Weird”。「いきなりなんですか?」と問い詰められそうですが、テキサス州オースティンの街のスローガンです。いいじゃないですか。さすが、テキサス州という保守的なエリア(=トランプ支持)のなかで、ほとんど唯一リベラルな街と言われるだけあります。
そもそもオースティンのことを私が気にするようになったきっかけは、「サウス・バイ・サウスウエスト」(以下、SXSW)にほかなりません。SXSWとは、毎年3月にオースティンで開催される、音楽と映画とテクノロジーのフェス。もとは1987年に音楽フェスとして始まり、その後に映画、テクノロジーと部門を増やしていきました。なかでも、映画部門のラインナップのエッジが効いてて、10年くらい前から「面白いインディ映画の登竜門になりつつあるぞ」という声を日本でも耳にするようになり、私も注目し始めたクチです。実際、『GIRLS/ガールズ』のレナ・ダナムや『アンダー・ザ・シルバーレイク』のデヴィッド・ロバート・ミッチェルが頭角を現したのもここで……と、長々とSXSWについて解説してきましたが、開催されるのは3月なので、今回の旅ではもちろん行けません(悔)。