さまざまなフィールドで活躍するアイコンにとって毎日でも繰り返し身につけたいユニフォームのような存在とは?十人十色のこだわりが光る、プライベートスタイルを披露。
俳優・富田望生にとってのユニフォームとは?
同じ服を着る人たち vol.1
富田望生

安らげる上に緊張感もある
ヴィンテージのジャージーが相棒
「暇さえあれば通っている古着店のオーナーにすすめてもらった60年代の〈アディダス〉です。ただ気楽に羽織るだけではもったいなくて、大人っぽい着こなしを模索中。希少価値が上がっている年代物だから扱いも慎重になる、私にとって特別な服なんです」
ドラマ『だが、情熱はある』の撮影中で、多忙を極める富田望生さん。オンとオフをつなぐ要素でもあるから、この一着が手放せない。
「衣装として頻繁にジャージーが出てくるんです。南海キャンディーズのしずちゃん役を演じさせていただいているのですが、ご本人がプライベートでよく着られていたみたいで。役の感情を体に覚えさせるために、スイッチを入れる感覚で日頃から袖を通すことも増えました。まとうだけで自信が持てる貴重なもの。高級レストランにだってこれを着て出かけたいぐらい!」
ボトムとして選んだのは、今季手に入れた〈コム デ ギャルソン・ガール〉の黒パンツ。
「フワッと広がるスカートを合わせるのも好き。ちょっといい靴が欲しいなと探していたときに出合えた〈セリーヌ〉のブーツも、ジャージーと一緒だから気負うことなくしっくりきます。ラインが入ったデザインって、それだけでユニフォームっぽく見えるものが多いですよね。その印象を覆すスタイリングに挑戦することで、かえって存在感が増すから奥が深い。ファスナーが古びて、たまに引っかかってしまう不便さも含めて愛おしいです」
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富田望生
とみた・みう>> 俳優。2000年福島県生まれ。15年に映画『ソロモンの偽証』でデビュー。ドラマ『だが、情熱はある』(日本テレビ系)、NHK for School『ズームジャパン』(ETV)にレギュラー出演。
Photo:Naoto Usami Text:GINZA